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モノやサービスの対価について考えてみた

激安スキーツアーのバス事故、ビーフカツやらなんやらの横流し事件と、『世の中どうしちゃったの?』と言いたくなるようなことが続いていますね。

ニュースを見ながら、こういう事件・事故って消費者の『安ければ安いほどいいんじゃ!!』に応えた末の悲しい結果なのではないかしら…と感じています。

もちろん庶民にとって『安い』ことはとてもありがたいことで、私も毎日毎日ため息をつきながらお財布の中を覗く主婦ですから、100円ショップやスーパーの安売りにはとっても助けられています。

とはいえ、100円は100円なりの品質だということや、安い労働力の国からの輸入品と国産品の違いなど、安いなりの理由を自分で納得しながら買物するよう心がけているつもりではあります。

うちは商売をしているので、お客さんから『もっと安くできないの〜?』と言われることもよくあるのですよね。

そのたびに『安い材料で作ることはできるけど、寿命も見栄えも違いますよ』と説明しています。

値段だけで競争したら『安かろう悪かろう』の材料で勝負してくる同業者にはもちろん勝てません。

作る人、施工する人の時間の値段というものもあります。ただただ『とにかく安く早く見栄えよく』を要求する人には『あなたが休んでいる土日に、私達には徹夜で仕事をしろと?』と聞き返したくなることも時々あります。

もちろん長いお付き合いをさせて頂いているお客さんには、そういう無茶な人はいないですけどね。



手元のスマホでポチッとしたら明日には商品が届くネットショップや24時間対応のサービスなどなど、驚くような素晴らしいシステムが当たり前になってきている日本ですが、自分がお金を払う『モノ』や『サービス』の向こう側には『人』がいるということを、忘れてはいけないと思います。

サービスや商品には相応の対価を払うべきだし、お金を払いさえすればどんな要求をしても許されるなんていうことはありません。

バス運行会社に無茶な料金を要求したツアー会社、不慣れな乗務員に無理な勤務をさせざるを得なかったバス会社。ヒヤヒヤしながらハンドルを握っていたであろうドライバー。そして犠牲になってしまった乗客の若者達…。

それぞれの事情や大切な家族を失った方々の気持ちを想像すると本当に胸が痛くなります。

この件だけではありませんが、自分の損得勘定がめぐりめぐって自分の首を締めていることに気づいて愕然とすることが最近多くなっているような気がします。反省…。

競争の自由化、規制緩和は消費者にとって福音ばかりではないことを胆に銘じなくてはいけないと感じてる今日この頃です。


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コメント

  1. 高橋二葉 より:

    物や情報などあふれていて飽和状態になってると思う。
    そんな社会を見本にこれから生きていく若者は本当の意味で人間らしく生きていけるのかな?物を作りだす喜びや、感謝の気持ちはどれくらい学べる?
    うちは今、外は大雪、板で隠してあるだけの外のトイレも雪に埋もれています。でもいきたくなったら、そこでするしかないから、慣れてしまうと意外に快適?うちは今昭和の戦後のような生活をしていて、耕也君の知恵でなんとか凍死せずに生きていますが、長い目で見ると下の創人は一緒にこの原始的な生活を共にできて良かったのかも。春夏は時々来て笑っていますが・・・あとはきちんとした生活を耕也君と作っていければ結果的に良い見本になるかな?このままで終わったらただの無計画の人生で情けないけどね。ちょっと話が横道にそれてしまったけど、こんなうちですがこれからも宜しくお願いします。

    • LEE より:

      ふたばちゃんへ

      こんなにも便利で快適な暮らしが当たり前になっていて、ときどき怖いような気持ちになるの。自分の快適さばかり求めているうちに、他人への思いやりや感謝の気持ち、想像力をどんどん失っているようで….。

      ふたばちゃんたちの生き方には本当に頭が下がります。便利から遠い暮らしかもしれないけど、生きることそのものを大事にしているというのかな…。きっとそのおかげで、こどもたちは強く優しく育っているんだと思うよ。