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ヨシタケシンスケさんの新刊本

先日購入したヨシタケシンスケさんの2冊。
  
  
1冊目は初期のスケッチ集(自費出版だそうです!)の復刻版『デリカシー体操』

  
会社勤め時代に自分を慰めるために描いていたという小さなスケッチが数えきれないほど収められています。
  
この膨大な数のスケッチは、心が折れそうになった時に『世の中見ようによっては面白いよ、すてたもんじゃないよ』と自分を励まし、世の中の『どうでもいいこと』をどうにかして『おもしろがろうとした』記録であると、本の扉に序文のような形で記してありました。
  
描かれているスケッチは、日常の『どうでもいいこと』ばかり。小学生が授業中にノートの隅っこにクリクリっと描いた落書きみたい。
  
心にとまったことを誰かの目を意識することなくかいた絵ですから、ヨシタケさんの頭の中を覗き見しているみたいで、とっても面白いです。
  
あまりにも何気なくて、凡人ならすーっと通り過ぎてしまうような一瞬。『あ〜!あるある』ということばかりなのに、ヨシタケさんはそこを通り過ぎずにカシャッとシャッターを切っているんですね。
  
帯にある『忘れたことすらおぼえていない、どうでもいいものたち』『だって気が付いちゃったんだもの。』ということばがぴったり。
  

どこのページから開いても良いし、何度見ても新しい発見があるようなイラスト集でした。
  
  
  
  

もう1冊は、4月に出版されたばかりの最新作『このあとどうしちゃおう』。

『りんごかもしれない』と『ぼくのニセモノをつくるには』に続く、人生を考える哲学本のようなシリーズの3作目。
  


少年とおじいちゃんの関わりというのが、いとうひろしさんの『だいじょうぶだいじょうぶ』を思い起こさせます。

遺品の中から見つけた1冊のノートを読んだ少年が、生前のおじいちゃんの気持ちに思いを馳せる物語。

このノートはまさにおじいちゃんのエンディングノートなわけですが、その中身がふるっています。死後の世界をわくわくと想像していたかのように綴られたノート。ヨシタケさんの想像力には相変わらず脱帽です。

ストーリーはそれだけでは終わらず、少年がそこから何を感じたのかまで描かれています。

お話の最後の部分は少しお説教臭さがただよっていて、出版社の意向?と思わないでもないのですが、全体に十分ヨシタケワールドを楽しめました。

付録のブックレットには、『そのあとこうしちゃおう』という描き下ろし4コママンガとインタビューが載っていて、この作品のテーマである『死』に対するヨシタケさんの想いを知ることができます。