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今の日本、不安なことばかり。

アーティストの表現というのはとても個人的な作業だと思っています。

自分の心の中を絵・造形・音楽・文学・書…..などの形で表出した結果が、作品となって私たちの目の前にあらわれている。

だから作品の良い・悪いなんてことを誰かが判断するものではなく、見る人の好きか嫌いかしかないと思うの。

まさに見る側の価値観の問題。


そういう考え方をしない人って世の中には大勢いるんだなあと最近思うことが増えました。


今回の『表現の不自由展』については、少女像展示に強く反応した一部の人や政治家の発言のせいで、津田ディレクターが反日のプロパガンダしているみたいに言われちゃってるけど、それ違うよね。

展示の主旨としては、開催概要にもあるように個々の作品が関わる歴史的事件への賛否を問うものではなく『表現することすら許されない』という事象について皆で考えてみようというものだったはず。

【『表現の不自由展・その後』 ごあいさつ】 2019年8月表現の不自由展 実行委員会

【「表現の不自由展・その後」について津田大介芸術監督が会見を行った際に配布したステートメント 2019.8.2】


2015年に行った『表現の不自由展』から5年経った今の現状について考えてみようということですが、良くなるどころか後退したことがはっきりしちゃったね。

過去に何らかの圧力で公的な施設で展示できなかった作品群を扱うと決めた時点で、津田ディレクターも実行委員会も相当のリスクは覚悟したでしょう。

それでも、今のタイミングで世の中に問うてみるという判断は結果的に正解だったんだよね。皮肉だけど。

何らかの圧力で展示できなかった過去の表現について、どのような経緯や意見があったのかを知りたいと私は思うし、いろいろな意見を聞いて自分でも考えを深めてみたい。



水戸芸術館の現代アートの展示を見に行くようになってから、作品の善し悪しを論じるのではなく、皆が作品をきっかけに考えて議論するという現代アートの考え方はとてもいいことなんだなあと思うようになったの。

はじめはそういう美術展のあり方がなかなか理解できなかったけどね。



今の自分の気持ちとしては

市や県の承認も経て開催されているのに行政は守ってくれなかったんだな..とか

物事のほとんどは白黒はっきりさせられないグレーなものばかりなのに、それを認めず自分の主張だけを通したい人が多いんだな….とか

話し合いではなく脅迫で解決しようとする人に負けてしまったのね….とか

政治家など権力を持つ人が人事や予算をちらつかせて個人の表現活動に口を出したら最早民主国家じゃないでしょ…とか


ガッカリ感というのが一番なのかな。



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コメント

  1. 高橋二葉 より:

    LEEちゃん暑いでしょうね~こちらは毎日雷雨が激しくていい加減にしてほしいです。
    体調の方はかなり良くなっています。
    断酒しているので耕也君は寂しそうですが・・

    今回の問題は、私自身は主旨も良くわかるし、津田さんという方もプロパガンダしているとも思わないです。
    ただ宗教や芸術に関しては他国では戦争が起きたり利用されたりするくらいのことだけど、日本が少し真剣に、個性についてや表現について語り始めたのはそれほど歴史がないと感じます。
    だからこそ発信したり立ち上げたりする人は慎重にやらないとまだまだ理解してもらえなかったり誤解を受けたり、こうして大きな力につぶされたりしてしまうと思うんです。
    そこが一番残念なことだと思う。

    • LEE より:

      ふたばちゃん、おはよう!
      あちこちで雷雨が発生しているのに、うちのあたりはさっぱりです。

      こうしてやり取りをしていると、自分にはあまりなかった視点を知ることができて面白いなあと思います。
      ふたばちゃんは表現して発信する側の姿勢、私は受取る側の姿勢に強く反応しているのかもしれないね。
      今回の件で言えば潰された側と潰した側。

      この件に限らず、自分の主張や保身だけに夢中になってそれを通すためには手段を選ばない風潮が強くなっている気がするの。
      特に権力のある人達がそういう姿勢だったり、脅迫や大量殺人という手段で解決しようとすることに日々憤りを感じているんだよね。
      だから今回の件でも私はそちらばかり気になっちゃうんだな、多分。

      子供たちも大きくなって、こういう話を少しづつできるようになったよ。
      知識の範囲が狭いだけに、ストレートに核心だけをついてくるから面白いね。