3・4年生に『リンドバーグ: 空飛ぶネズミの大冒険』を読んできました。
ネズミが自分で設計し部品を集めてまわり、何度か失敗を重ねながらも完成させた飛行機で大西洋を横断してしまうお話です。
文字が多くて長いお話なので、予定の15分におさめるのがかなりギリギリ。
3年生にはちょっと長くて飽きてしまうかなあと心配だったのですが、絵がとても素敵なので無理しちゃいました。
こどもたちも思ったよりずっと集中してきいてくれました。
全体的にセピア色の抑えたトーンで描かれているのですが、街を俯瞰する構図や大海原に飛び立つ風景がとても伸びやかで、胸のすくような絵です。
また、小さなネズミの視点が、暗い下水管の中や建物の陰から高いところに変わる場面などは迫力満点で『わあっ!』と圧倒される感じがたまりません。
ページをめくった瞬間に、こどもたちがグッと引き付けられるのがこちらにも伝わってきます。
一方設計図やら細かい機械の描写がとても緻密。
他にも主人公のネズミをはじめ、ネコやフクロウの毛並みや羽根も本当に繊細に描かれています。
ネコのフワフワ感なんて、もううっとりといつまでも見ていたい。どのページを開いても繊細で緻密なのに温かさがあって素敵です〜!
夢見がちな少年たちに気に入ってもらえるかなあ〜と選んだのですが、私はこの絵にすっかり魅了されてしまいました。
秋の夜長におとなにもおススメしたい一冊です。