図書館概論 (9)  ー司書課程受講物語 (29)ー

昨日に引き続き、返却されてきた『図書館概論』のレポートです。
 
 

【第2課題】
『中小都市における公共図書館の運営』『市民の図書館』『公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準』『公立図書館の任務と目標』『これからの図書館像』の5つの主要事項を盛り込んで、戦後の日本における公共図書館サービスの発展の流れを記述しなさい。
 
 

はじめに
 近代日本の黎明期において、図書館とは近代国家形成に必要な政府主導の施策のひとつであった。第二次世界大戦後、政府主導型から脱却し現在の姿になるまでの公共図書館サービス発展の流れをまとめた。
本文
(1)戦後〜1950年代
 戦前の「大図書館による中小図書館への指導」という関係が強く残っていた。1950年に図書館法が制定され、その後の図書館のあり方を向付ける枠組みが示されたものの財政の、乏しさや職員の不足により地方の図書館は個々にサービスのあり方を模索する時期が続いていた。
(2)1960年代
 日本図書館協会(日図協)の企画で中小公共図書館運営基準委員会が発足。地方公共図書館の綿密な実態調査が行われ、この調査を基にした報告書「中小都市における公共図書館の運営」(「中小レポート」)が1963年に発表される。その中で①公共図書館の基本的かつ本質的な役割は資料の提供である、②中小公共図書館こそ公共図書館のすべてであり大図書館は中小図書館の後ろ盾として必要である③図書館の業務は市民への奉仕である、という認識が主張され、その後の公共図書館のあり方にはかりしれない影響を与えた。
 このレポートの発表が「都道府県立の大図書館が市町村立図書館の優位に立つ」という意識を払拭し、その後の新しい図書館像の方向性を強く示すことになる。
(3)1970年代
 日野市で始まった市民中心の図書館サービスが成功し、その実践と理論をもとにした「市民の図書館」が日図協から1970年に発刊される。その中で「利用者の求めに応じて自由・公平に気軽に資料を提供すること」が公共図書館において最も重要であるとの認識を再確認し、図書館業務に携わる職員の意識を大きく変えることになる。これによりボストン市立図書館の理念、つまり近代公共図書館の理念が日本に定着する基礎がつくられた。
(4)1980年代〜
 大都市のみならず中小都市にも図書館が整備され、その数と利用者数は飛躍的に増加。しかしながらこのような図書館のあり方への国の支援(法的根拠)を得ることは遅々として進まず、1987年に日図協は「公立図書館の任務と目標」を策定。市町村図書館に対し具体的な運営の指針を示すともに、都道府県立図書館は市町村立図書館を支援すべきとの大図書館の責任についても言及した。
 2001年には図書館法第18条に基づき「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」が施行され、無料公開を原則とする管理運営・資料収集・サービスのあり方・職員資格等が法により規定された。一方で行政改革・規制緩和という政策の転換により、蔵書冊数などの「数値目標」設定は、各地方公共団体に委ねられることとなる。
(5)これからの図書館像
 近年再び公共図書館サービスのあり方が盛んに論議されている。2006年にまとめられた文科省の報告書「これからの図書館像」によれば、今後は市民への読書支援にとどまらず市民の課題解決支援機能の充実が必要であり、出版物に加えインターネット上の情報も含めた多様な情報源を利用した「情報のワンストップサービス」の提供とリファレンス機能の充実が求められている。
おわりに
 民主制国家において、市民の知的自由を保障する公共図書館は不可欠である。現在の「市民のための図書館」は、先人の並々ならぬ尽力により戦後70年かけて発展してきたものであり、今後も市民の手によって大切に守り育てるべき文化であると考える。
 
以上
 
 
【講評】評価:S
 わが国における公共図書館の発展を簡潔にまとめたとてもよいレポートです。「公立図書館の任務と目標」と「運営上の望ましい基準」の関係について、レポート中に記しておきましたので、確認しておきましょう。 
 
 
(講評に興味のある方は、【講評】の下の数行をマウスでドラッグしてハイライトさせて下さい。)
 
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「公立図書館の任務と目標」と「運営上の望ましい基準」の関係について、私の理解が甘かった部分を指摘して頂きました。赤ペンで丁寧に加筆訂正して頂きました。(上に掲載したものは加筆訂正前のものです。)
 
 

レポートは合格したので、あとは先日の科目終了試験の結果待ち。ドキドキします。
 
さっさと次の『図書館情報資源概論』のレポートを書かなくては。
 
来週には2月の科目終了試験の申込が始まるので今月初めにレポート合格した『情報サービス論』の試験を申込みます!

 
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