1年生にこちら。
本をもって教室に入ると『きっと今日は怖い話だよ』と男の子のコソコソ声が聞こえます。主人公が小さな男の子ということもあり、読み始めるとすぐにし〜んと教室は静まり返り、興味津々でお話に聞き入ってくれました。
おつかいに出かけた男の子が、お母さんやお寺の和尚さんの言いつけを守らなかったばかりに、次々とのっぺらぼうに追いかけられ、とうとう行きがけに会った和尚さんまでのっぺらぼうになって目の前にあらわれた恐怖。絵もかなりおどろおどろしく、子供達の緊張した空気が伝わってきます。
泣きべそをかきながらやっと家にたどり着き、背を向けていたお母さんが自分の方へ振り返る瞬間のドキドキ感がたまりません。
最後のページをめくり、お母さんのいつもの優しい顔があらわれたときのホッとした子供達の様子がとても可愛かったです。
緊張感がどんどん高まって、最後にはほっとさせてくれる展開は、低学年の読み聞かせにぴったりだと思います。