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夏休みの3大宿題 読書感想文のこと

夏休みの3大宿題のうち子供たちにも大変不評な読書感想文。
これって親の方もかなり頭を悩ませるシロモのですよね…。


子どもが初めてこの宿題を出されたとき、まず『どくしょかんそうぶんてなに?』という子どもの疑問に対応するところから苦労しました。

学校ではそんなもの全く教えてもらっていないんですよ。
何をどう書いたらよいのかさっぱりわからないし、低学年だと原稿用紙の使い方すら知らない…。
(ってこれうちの子の学校だけ?もしかしたら私立や国立、都会の公立小ではキチンと指導されているのでしょうか?)


普段から学校で、簡単なものでよいから本を読んだ感想を書く練習をしていれば『夏休みだからもう少し膨らませて原稿用紙2枚に挑戦してみよう。』ってことも可能だと思いますが、いきなり感想文を書けといわれても『面白かったです』『私もそう思いました』的な感想を『ふくらませる』って子どもには(大人にも)結構ハードル高いですからね。
当時は『何も教えておかないで夏休みに親に丸投げかい(怒)!』と思いましたよ。


そうはいっても学校教育に文句ばかり言っていても仕方がないですね。先生は超多忙超ハードワークですから求めることばかりでなく親が出来ることはやらないとね…。

それに本を読んでインプットしたものを自分の中で理解・消化し、自らの言葉でアウトプットするってことはとても大切なこと。読書感想文の課題にきちんと取り組んでみるのは読書力をつけるのに良いトレーニングだと思うんです。

世の中に読書感想文のハウツー本はいろいろ出ているので、まず親がそういう本を読んで上手につき合ってあげるしかないなあと半ばあきらめております。

この『つき合う』という部分を塾や通信教育、家庭教師的な代行業者などにお金を払ってまかせるという選択肢は、多忙かつ経済的に余裕のあるご家庭ならアリかもしれませんよね。実際小論文対策の講座などはそれに近いのかも。



我家のつき合い方としては、まずは感想文に取りかかるってことを意識しない段階で『これ、おもしろかったよ〜』なんて話しかけてくる子ども(このあたりも前もって一緒に本屋さんや図書館で本人が気に入った本を一緒に選んでみると自然に感想を言ってくるので)に『へ〜どんなどんなお話なの?』とか『どんな子が出てくるの?』とかいろいろその本を話題にしておきます。

前もって本人がその本を気に入った理由や読んでみて気に入った場面やへ〜ッと思ったこと、一番好きなページなどをさりげなく聞き出す会話をしておくと、実際に書く時にも子どもが自分の気持ちを言葉にし易いような気がしています。


で、しばらく経った頃に『感想文できそう?』とかなんとかいって、前に言葉で話してくれたことを文字で紙に書き出させます(マスメや罫線がない方が自由に書けるようです)。どんな小さなことでもいいからとにかく文字でどんどん書く。

そのうちに本人の頭の中が少しすっきりしてくるので、この本を読んだきっかけなどを書き出しの部分としてまとめちゃいます。

メインになるところには大ざっぱなストーリーと特に気になったところなどを思いつくままに書いて、なぜ気になったのかとかそれについてどう思うのかを、会話しながら文字でも書いてみます。

ある程度出尽くしたら、とりあえず原稿用紙に落とし込んでみます。字数が多すぎることがほとんどなので、重複することや順番がスムーズでないところなどを指摘してみます。

少し文章がすっきりしてくると、本人もゴールが近づいている感じでちょっとやる気を出してくるので、そのあたりで『この本のなかで一番自分の気持ちが揺れたこと』を最後のまとめにできるような言葉で取り出しちゃう(うちの場合は親が引き出しちゃうってことになりがちですが)。

そのあたりでかなり格好がついてくるので『てにをは』や文のねじれ、漢字などをチェックしていきます。

大人的にもっとブラッシュアップしたい気持ちが湧いても、あまりしつこく攻めないでほどほどにしておいた方が、翌年取りかかる時に少し軽く感じるかもしれません。

もちろんコンクール入賞作品などを読むと、ここからがスタートって感じで構成も言葉遣いも書き出しもよく練られているのですが、我家はとりあえず誤字脱字などなくそこそこの文で自分の気持ちが出ていればOKなのでこれにて終了。


私が心がけているのは、親の感想にならないようにすることと大人ウケを狙わないことです。つたなくてもよいから『自分のおもったこと』を書いて欲しいと思っています。

上手な読書感想文(特に物語系課題図書の感想)を読むとこの『大人にウケそう』な部分がどうしても鼻についてしまうんです。『本当にそんなこと思ってる?』とツッコミを入れたくなるというか….。

天の邪鬼なもんでスミマセン。


科学読み物の感想の方が、純粋に新しい知識を得た喜びが綴られているようで私としては好感度高いかなあ。でもある年の審査員講評に科学読み物での応募が増えていて、ファンタジーを読む力が落ちているのが問題だ、というようなことが書いてあったのでやはり物語系で書くのが王道なのかもしれません。

今の世の中子供たちは映画やテレビで刺激的な映像をたくさん見ているので、文字で書かれたファンタジーの世界にゆったりと浸って想像の翼を羽ばたかせるということに魅力を感じないのかもしれないなあ。



斉藤孝先生の本は大人の読書力アップにも参考になりそうです。例の3色ボールペンで書き込みながら読むという斉藤先生の子ども向け指導書といった感じ。まずは自由に書こう!正解はない!前向きな気持ちで始めれば決して大変なことではないよ!という姿勢がとても共感できます。

こちらはとても説明が具体的でわかりやすい。書いてある通りに進めていけば、最後にはちゃんと感想文の形になっていた、というタイプの指南書。

毎年発行されている読書感想文コンクールの入賞作品集。審査員の講評もあり、こういうスタンスで実施されているコンクールなんだな、というのが理解できます。立派な受賞作品がずらりと並んでいてうちの子には遠い世界ですが、親が『こういうのをかけるお子さんもいるのね〜』と勉強になります。

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