赤い絵本と青い絵本【読書メモ】

『はくぶつかんのよる』『あおのじかん』の素晴らしい色使いに感激して、同じ作者の最新作を手にとってみました。


 
 
今度の主役は『あか』。
 
『あお』の世界と同様、様々なトーンの『あか』で描かれるシルクロードの風景にぞくぞくっとさせられます。
 
朝日に染まる山々や夕陽に照らされる砂漠の色合いがとっても素敵。
 
砂漠の中のオアシスに生きる人々の暮らし、その乾いた空気感や煮炊きの火を燃やす匂いまでもが伝わってくるようです。
 
 
 
ただ、ひとつ問題が。
 
私、チョウチョが苦手…。
 
シルクロードを旅する昆虫学者のモノローグに沿ってチョウチョやその幼虫、カイコ、カイコガなどなどが登場するのですが、そのタッチがとてもリアルでページをめくった瞬間にドキッとしてしまいます。
 
『はくぶつかんのよる』でも黄色いチョウチョが登場していますが、こちらは青い情景の中で素敵な存在感があり主役はあくまで展示物なので気になりませんでした。
 
 
赤いシルクロードの景色には惹かれるのにページを開きたくないという矛盾した気分にさせられて困りました(笑)。子ども達の間でも虫好き派と苦手派で好き嫌いが分かれるかも。
 
『はくぶつかんのよる』でも感じたことですが、描かれるものの描写がとても正確なのでアーティスティックな図鑑の趣もあり、なんともいえない独特の魅力を感じる絵本。
 
 
全体の流れがちょっと大人びた印象なので、教室でのよみきかせなら4年生ぐらいからがいいかなあ。
 
 
『あお』が素敵な2冊はこちら。


 
 
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最後のよみきかせは5年生

久しぶりに小学校のよみきかせに行ってきました。
 
一応昨年度で引退したので当番さんが足りない日だけの助っ人です。
 
小学校でのよみきかせの会への参加は多分これで最後。
 
 



 
5年生担当ということで、この2冊のどちらにするか最後まで迷いましたが、絵が印象的な『わすれられないおくりもの』をチョイス。
 
どちらも『大切なものって、意外と気づかないものなんだよね』というメッセージを感じる絵本。
 
よみきかせの記録を見返したら何年か前にも同じく5年生に向けて読んでいました。しかもその時は2冊とも読んでいたのね。
 
今回も下読みの段階では1冊では短いような気がして2冊にするか1冊にするか最後まで迷ったのですが、どちらを先に読んでもなんだかしっくりと終われそうな気がしなかったので1冊をゆっくり読むことにしました。
 
 
感情たっぷりに読むのはあまり好きではないので、どちらかといえば淡々と。
 
でも間の取り方、緩急、声の明るさ・暗さには十分気をつけながら。
 
いつも以上に注意を払い、一度もつっかえずに読めたのでほっとしました。
 
 
9年間続けたお役目を無事終えることができ、ようやく肩の荷がおりた気分です。
 
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秋にぴったりスープの絵本【今月の展示】

下の子がおススメしてくれる今月の展示。
 
10月は秋らしいスープの絵本が2冊。
 

 

 
右側の絵本は『大食いフィニギンのホネのスープ』。
 
お腹ペコペコで街にやってきた大食いのガイコツ『フィニギン』が主人公。
 
大きなお鍋に骨を一本放り込み、あとは上手に廻りを巻込んでおいしいスープを作ってしまうお話です。
 


 
フィニギンの作るスープが気に立った魔女やゾンビがとっておきの材料を手におそるおそるやってくるのですが、持ち寄る材料というのが『目玉の煮こみ』やら『コウモリのつばさ」。
 
設定の印象が強烈すぎてハロウインの日の話だったことはすっかり忘れていました。
 
子どもにとっては我家にある絵本の中でハロウインといえばこれなのだそう。
 
民話にこのようなおはなしがあり、それを元にした絵本が他にもあるようです。
 


 
みんなで小さな力を合わせれば….という若干説教臭いお話のようですが、ハロウインのお化けたちをネタにすればこんなに楽しい!
 
絵もポップだし、装丁も印刷がちょっと凝っているので子どもにウケるのも頷けます。
 
 
もう1冊は、仲良しのアヒル・ネコ・リスがおいしいスープを作る途中で喧嘩をしてしまうお話。
 

 
絵の色合いが本当にあたたかくて、カボチャのスープも美味しそう。
 
この本の表紙を見るたびに、『今夜はカボチャのスープにしよう〜♪』となってしまうほど。
 
動物たちのふかふかした毛並みや表情も丁寧に描き込まれているので本当に見飽きないの。
 
 
2冊とも、この時期の読みきかせにはぴったりだと思います。
 
 
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夏休みの絵本【今月の展示】

5月から続いている我家の『今月の展示』
 
夏休み中の下の子が選んだのはこの本でした。


 
おすすめコメントがないのが残念。
 
実は『この文章ちょっと(文法的に)おかしいよ』と何気なく私が言ったものだから、写真におさめる前に外されちゃったのです。
 
余計なことを言ってゴメンよ…。
 
 
 
この本は『どろんこハリー』と同じくジーン・ジオンとマーガレット・ブロイ・グレアムのコンビによる絵本。
 
お父さんの仕事の都合で夏休みにどこへも出かけられない少年が、バカンスで家を留守にするご近所さんの鉢植えを預かりお駄賃を稼ぐ話。
 
もともとお世話上手な彼のおかげで、植物は夏の間にどんどん育ち家の中はジャングルに。
 
あまりに茂った植物をなんとかしようと図書館で育て方の本を借り、道具を揃えて上手に剪定作業をしてあげたうえに切り落とした枝を挿し木までしてしまうのです。
 
長いバカンスから戻ってきた『お客さん』からはお駄賃をいただいた上に大変感謝されるという何とも素敵なお話。
 
夏休み前のよみきかせにぴったりな絵本で私も大好きです。
 
色数は少なく素朴なタッチの絵で構成されているのに、登場人物やたくさんの鉢植えが生き生きとしているんですよね。
 
主人公の家庭の中に登場する犬がちょっとハリーと似ていて、『どろんこハリー』と作者が同じだと気づいた子どもはご満悦でした。
 




 
 
 

ジュマンジ【6年生へのよみきかせ】

久しぶりに小学校でのよみきかせでした。
  

今年度は現役引退。
  
どうしても人が足りない時は協力しますね..ということにしていたのですが、新年度初日、高学年担当希望者がいないとのことだったので6年生を担当してきました。
  

『最高学年だし…』とか『多分これで最後だろうし…』と思うと本選びにもあれこれ迷ってしまいましたが、結局のところコレにしました。
  


  

独特の絵とちょっと不思議な世界観のオールズバーグ作品です。
  
全てのページがモノトーンの暗い絵で構成されており文字も多め。
  

朝からちょっと暗いかなあという心配もありましたが、この物語のドキドキ感を楽しんでくれそうなクラスなので思い切ってチャレンジしてみました。
  
  

2人でお留守番をしていた姉弟が森で拾ったすごろくゲームを始めるところから物語は始まります。
  
始めたとたんにゲームの世界に引っ張り込まれ次々と恐ろしいことが起きるのですが、ふたりのうちどちらかが『あがり』になるまでその世界から抜け出すことはできません。
  
自分の家の中にいるはずなのに、サイコロを振りコマを進めるたびにジャングル探検の場面に遭遇する2人。
  
とても静かな語り口なのにハラハラしたりぞーっとしたり、ジェットコースターに載っているようなストーリー展開です。

  
  
聞いている子たちもぐっと物語の世界に引込まれ、最後に姉が『あがり』の言葉『ジュマンジ!』を叫ぶ場面では、教室中がホッとした空気に包まれるのを感じましたよ。
  
  

絵本のお話としては少し長め。
  
聞く側が飽きないようにするには少し工夫が必要かも。
  
テンションを上げすぎず、でもスピード感やドキドキハラハラを表現するのに読むテンポをグッと上げたり、スーッと落としたり。
  
読み終わった頃にはコチラも汗びっしょりになってしまいました。
  
  
  
小学校では多分これが最後のよみきかせ。15分の持ち時間で読むには少し長かったかな。

  
教室に入って挨拶をして、軽く本の紹介をする時間をとるので、最後は予定時間を若干オーバーしてしまいました。