相変わらず地元小学校の図書ボランティアを続けています。
月に1回程度しか活動できないのですが、市立図書館から派遣されている学校図書館支援員の方に伺いながらお手伝いをしています。
これまでのところはブックコートフィルム(ブッカー)を掛けたり、背に貼られた分類番号を新しく貼り替えたり電算化のためのバーコードを貼る装備系の手伝いが大半。
その他にやらなくてはならない大事な仕事が破損した本の修理。
修理待ちの本がかなり溜まってきているので、まとまった時間が取れる日に取り掛からなくては…と思っているのですがなかなか腰があがらない…。
装備とは違い、本の壊れ方って1冊1冊違うのでそれぞれの本と向き合いながらどのように直すかを考えなくてはなりません。
これまでに県立図書館で定期的に行われる『本のお医者さん』や、市立図書館が開いてくれる学校ボランティア向けの修理講座に参加することで、本の修理についての概要は大分掴めたのですがやはり難しい。
その上予算の関係でブッカーの貼られていない学校の本は、公共図書館の本とは違う壊れ方をするものが多くて修理方法で迷うことがたびたびなんです。
インターネットで調べたり図書修理の本を読んだりと勉強はしているのですが、実用的で素人が取り組み易い解説にはなかなかお目にかかれません。
そんな折り、『こんな本が図書館に入っていましたよ』と支援員さんに教えられたのがこちらの本。
最近出版されたもののようです。
売り上げランキング: 50,424
早速図書館へ足を運び中身をチェック。
これは手元に置いておきたい!と早速Amazonで入手しました。
ページ数は多くありませんが、大判で写真を多用しながら詳細に解説してあります。
前書きにもありますが、この本は『保存』を目的としたものではありません。
利用頻度が高く(つまり人気がある)すぐに壊れてしまう絵本や児童書を、身近な材料と道具で手早く直しできるだけ早く書架に戻すことが目標。
どうしようもなく傷んだら最終的には買い替えることも視野に入れた修理方法です。
ちょっとしたページの破れなら、和紙とでんぷん糊を使った手のかかる方法ではなくページヘルパーのような補修用テープで直す、綴じ糸が緩んだ絵本も、多少の緩みであれば表紙を外して綴じ直すことまではせずにボンド+ヤマト糊のミクスチャーで押さえましょう、という考え方。
特に私が『有りがたい!』と思ったのは、公共図書館ではほとんど目にしないのに、ブッカーを掛けていない学校図書館の本にはとても多い背上部の壊れや欠け、見返し部分のはずれなどについての説明が分かりやすいこと。
こういうやつね ↓。
あとは見返しが壊れて背がバックリはずれた時にクータを入れる方法なども手順が具体的に解説されています。
実を言えば、この本で紹介されているケースはこれまでいろいろな方に教わってきたことや経験上自分の判断で行ってきたやり方が大半でした。
それでも、いつも半信半疑で恐る恐るやってきた方法が本になって紹介されているのを目にしたことは自信にも繋がってちょっとうれしかったです。
学校図書館など修理の必要な本はたくさんあるのに、誰かに教わる機会がなくて困っている方にはオススメの1冊。
コンテンツの量に対して値段が高めですが、自分で必要な時に手元にないのは不便なので自費購入しちゃいました。
学校の図書室に備えてもらって、ボランティアの皆さん誰もが手にとれるとベストなんだけどなあ。
↓ ポチッとしていただけると更新の励みになります。