昨日はこんな記事が目に入りました。
■17年費やして現状1割 「指導的地位に女性3割」目標先送り
ちょうどこんな小説↓を読んでいるタイミングでした。
60才定年を迎えたばかりの庄司常雄の視点で描かれる家族の日常。
小説に登場する男性陣は主人公の常雄とその息子和弘、常雄より10才ほど年上の友人荒木。
男性陣の脳内が本当に良く描かれていて面白い。
そして世代の異なる女性3人の気持ちがよく分かりすぎてね。
口には出さないが身体の不調に現れている常雄の妻、頭脳明晰で父の『間違い』を正確な言葉でズバリと突く娘の百合絵、2人の子どもをワンオペで育てる和弘の妻麻衣。
常雄の意識が少しずつ変化する様子がとても興味深かったわ。
政治に関わるオジサマ全員に読ませたいよ。読むだけでなく、実際に同じ経験をしてみたらいいのにと本気で思ってしまう。
朝日デジタルのインタビュー記事に登場する女性たちは、どのように今の立場に上り詰めてきたのかも知りたいなあ。
私は幼い頃母から『女は男の人の3倍努力しないと同じに扱ってもらえないから』と言われて育ちました。
大学までは何の違いもなく過ごしてきたはずなのに、実際に社会に出てみると全くの男性中心。
同じ給料もらっているのに女は成果が出せない..なんて言われてもね、専業主婦の奥様が家事育児を一手に引き受けている男性達と同じ成果なんて出せるはずないじゃん。
数値目標で30%を指導的立場になんて掲げても、こんな大変な日常を送りながら、さらにリーダーの立場に立つなんて大変すぎることを女性は知っているのよ。
男性社会の価値軸のままメンバーを女性にすげ替えるだけでは、その大変さに怯んで後に続く女性がいなくなってしまうのではないかしら。
下駄を履かせてもらった年下女性が上司となったら中高年男性からどのような扱いを受けるのかも想像に難くないしね。
政治の世界がその最たるもの。
野田聖子さんや小池百合子さんに実力があっても、首相になることは中高年男性議員が許さない。たとえなれたとしても足を引っ張るのが目に見えている。
男女関係なく働き方を変えること、そして無意識のジェンダーバイアスからいかに自由になれるかだよねえ。