「団塊世代代表」上野千鶴子さんと、「団塊ジュニア世代代表」雨宮処凛さんの対談。
面白かったです。
私の母(戦中派) — 上野さん(団塊) — 私(バブル世代後半) — 雨宮さん(団塊ジュニア、氷河期世代) — 私のムスメたち(ゆとり→脱ゆとり世代)
という繋がりでみると、とっても興味深かったわ。
私の母世代があきらめていたものを、上野さん世代が必死に闘って手にしてきた。
ところが手にはしたものの「それは幻想だった」と思い知らされ、バブル崩壊という社会状況もあり昭和的な状態に回帰してしまった私世代。
女性だけでなく男性も含めてすっぽりと氷河期にはまり込んだ雨宮さんたち団塊ジュニア(氷河期)世代は、「女性の権利がー」とか言っているどころではない状況をとにかく必死に生き抜いている感じ。
そしてさらに下のムスメたちを見ていると、上の世代の言うことなんてまったく信頼していないのね。良くも悪くも自分達の価値観に従って飄々と生きている印象。
私が痛感するのは女性の働き方のこと。
私が学生時代に男女雇用機会均等法が施行されたのだけれど、自分が就職活動をしている時は全くわかっていなかったのだよね。
単純に高卒・短卒・4大卒・院卒といった学歴で待遇が決まっているのだと思っていたの。なんとお目出度かったことか。
会社に入ってから、5〜6歳くらい年上の4大卒女性に『私は同じ大学の同じ学部を卒業して入社した同期の男性とは待遇が違うの、高卒の子と同じなのよ』という話を聞かされてガーン!
そうか、雇用機会均等法の意味ってこれだったのか! と思いました。
で、その数年後『せっかく男女の差がなくなったのに、みんな結婚だ出産だでするっと辞めちゃうのよね、残念だわ。』と嘆かれてしまいました。
たしかに、1987〜1992年に大量入社した均等法世代女子社員で同じ事業所にいたほとんどが結婚または出産をきっかけに退社。
そしてそのほとんどが数年専業主婦をして子どもの手が離れたらパート勤めというパターンです。
4大卒の専門職だったのにもったいない…とは思うけど、雇用に関する法律が整備されただけで会社(社会)が求める女性像は変わらなかった。
むしろ、男性並どころか男性以上の成果を出しながら主婦・母をキチンとこなして当たり前、しかもオットはオットで『24時間働けますか』の時代。
私のようにさっさと白旗挙げた女性が多かったわけだよね。
私のムスメ世代になると共働きが標準だと思うけれど、できることなら高収入の配偶者&専業主婦に憧れる女性が多いそうですよ。
自分たちの力で道を切り開いてきた上野千鶴子さんが『雨宮さんの世代(団塊ジュニア世代)に伝えることができなかった』とガッカリなさっています。
そのふたつの世代の相違について論じられている部分が大変興味深いのですが、多分その断絶は私たちバブル世代が作ってしまったのだろうなと私は思っているの。
対談の中ではあくまでお二人の世代についての分析しかされていませんが、その間に挟まれた世代の責任というか役割について、上野先生や雨宮さんがどのように感じているのか知りたいものです。
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