降って湧いたような巨匠のリサイタル



このところショパコンで勝手に盛り上がっておりますが、昨夜は水戸芸術館で内田光子さんのピアノを聴いてきました。


久々のコンサートだよん。


このリサイタルは急遽決まったようで、9月の半ば頃に届いたお知らせハガキにはこのように記されていました。

新型コロナウイルスによるパンデミックが世界を覆っている状況の中、ピアニストの内田光子さんが、少しでも早く日本の皆さんの前で、そしてこれまでに何度も訪れている水戸芸術館で演奏をしたいというお話しをいただき、この度急遽、同氏のピアノ・リサイタルを開催することとなりました。


チケット販売開始はハガキ到着後2週間ほどで開催日までも告知からひと月ちょっとという短さ。


これは逃してはならぬと、並々ならぬ覚悟でチケット争奪戦に参加したのは言うまでもありません:)p


会場へ出向いて音楽を聴くなんて、2020年の12月にコロナ第二波直前の隙間を狙ったようなタイミングで開催された庄司紗矢香(Vn)&ヴィキングル・オラフソン(Pf)のリサイタル以来。


その時もオラフソン氏の隔離期間をとるために日程が後ろへずれたり、観客を半分に減らしたりとバタバタしたものだったっけ。




今回も感染対策として観客数は定員の半分。座席がひとつおきなのでゆったり快適〜。


ATMホールの定員は600名ちょっとですから今回の演奏を聴けたのは300人ほどと、なんだか申し訳ないくらい。


以前のようにすぐお隣に見ず知らずの誰かが座っているなんて状況は最早想像できないわ。これからもずっとこうならいいんだけど、料金を2倍にしないと採算がとれなくなっちゃうよねえ…。




さてさて肝心の演奏はといえば。


最近すっかりショパコンの耳になってしまっていた私には、前半のモーツアルト(ソナタ15番K.533+K.594)がどうもしっくりこないまま終わってしまったのが残念。


ピアノの音もなんだかもったりもわもわして『あれ〜、このホールってこんな響きだったっけ?』って感じ。


座った場所がいつもと違うからかなあ..とか考えているうちに終わっちゃったよ。


ちなみに今回取れた席はなんと最前列の正面。小さいホールなので最前列ってステージまで2mくらいしか距離がなくて、しかもステージの高さも1mないくらいと低いので、ピアノとの距離が信じられないほど近いの。


手が届きそうなところで弾いていらっしゃる巨匠を目の前にしておきながら、「近すぎるのもちょっとどうよ」って贅沢なことを思いながら聴いちゃった(殴)。






そんなもやもやを感じつつ、休憩を挟んで後半はベートーベンのディアベリのワルツの主題による変奏曲。


演奏時間1時間と長くてね、CDを聴いているいつも途中飽きてしまうヤツ。




…が! この曲にこれほど引き込まれるなんて自分でも驚くほどの素晴らしい演奏でした。


繊細なピアニッシモからガツンと襲ってくるフォルテシモの重厚な和音まで。渾身の演奏にただただ感動。




内田さんのあの細〜い身体のどこからあんなに深くて力強い音が生み出されるのか本当に不思議。街ですれ違ったら、骨と皮だけの白髪のおばあちゃんにしか見えないのよ(失礼!)


凄まじいパワーが減衰することなく響きわたり会場の隅々までが包み込まれるよう。


もしかしたらこの曲に合わせてピアノを調整してあったのかな。前半のモーツアルトでの消化不良はあっという間に吹っ飛んでしまいました。


途中2度ほど、椅子の脇に置かれたグラスから水分補給をされていましたが、あのパワーで1時間引き続ける気力と体力に脱帽です。


最後の音が消えると、会場からは唸りとも溜息ともつかない一瞬のどよめきのあとに割れんばかりの拍手。観客の数はいつもの半分ですが拍手の音も半分かというとそんなこと全くなし。


何度ものカーテンコールに応えていただき、客席はスタンディングオーベーションです。コロナ禍で『ブラボー!』は自粛? いつもだったらブラボーが飛び交うところをとにかく拍手拍手拍手の嵐。


これだけの演奏を聴かせてもらったらもうアンコールなんていらないよね〜、と思っていたのですが、やはりアンコールはナシでしたよ。


むしろあのあとで何か弾いていただいちゃったら『ディアベリの感動が薄れてしまう!』って感じ。





余談ですが、ほくほくと会場を出たあとに信号待ちをしていたら、会場の搬出入口に【Steinway & Sons】のロゴとあの竪琴マークが入ったまっ白なトラックを発見。


ご自分のピアノを持ち込まれているとは耳にしていたのですが、こうやってメーカーが責任もって運んでくれるんだね。


真っ暗で写真を撮れなかったのが悔やまれる〜。






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