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今回の給付金騒動で思うこと



第2次岸田内閣で最初の大型案件である10万円給付。



子育て支援なんだかコロナ禍で家計が苦しい人への支援なんだか、「経済回してね♪」のお小遣いなんだか、よく分からない事態になっています。


はじめのうちは『新型コロナウイルスの影響を受けた人たちへの支援策』だったのだけれど、いつのまにか子育て支援な流れに。


何か言うたびにあちこちから文句が出てしまうからなのか、その他にも生活に困窮する大学生や打撃を受けた事業者対象の給付金の話も次々と聞こえてきています。




TVの報道、特にワイドショー的な番組は視聴者にオモネルだけのテキトーな姿勢にうんざりしてくるし、Twitter・ヤフコメなどを読んでいると目眩がしてくるほど。


ヤフコメなんて読まない方が良いのは分かっているのだけれど、コメント数が1万件超えてるのが目に入ったら思わず読みにいってしまう意思の弱いオバサン(^^;)。


ひとつひとつの意見はそれぞれごもっともだったりするのだけど、その言葉の暴力的な感じに大変ショックを受けています。



たくさんの意見の中で私が気になった内容をいくつか上げてみると…。



1:【不公平だ!!】系主張。

不公平の理由としては2パターンあって、ひとつは【18歳以下限定給付】のこと。

子どもがいない人だってコロナ禍で苦しんでいる人は大勢いるし、子育て応援の意味なら19歳以上の大学生のほうが金かかってます! というもの。


国民全員が対象でない限りどこかで線を引かなくてはならないけれど、18歳というのは高校生・大学生・社会人とバラエティーに富んでいる年齢。微妙なところで対象からはずれた人から不満爆発なのはとっても理解できる。


もうひとつは【所得制限】することの不公平感。

親の年収で子どもへの給付に差が付くのはおかしいとか、年収900万円って相当裕福なのに配る必要あるの? とか 逆に960万円越えてたって苦しいのよ、もらえないのはおかしい! っていう意見。


所得制限をもっと引き下げて困窮世帯のみにするべき派 vs. どんなに高所得でも給付するべき派


いずれにしても【所得制限】が不公平であるということだね。


毎度毎度【公平とは何か】ということについて深く考えさせられるわ…。





2:給付方法への不満。

10万円のうち半分の5万円は使いみちが限定されたクーポンで配られるってところだね。


そんなめんどうなことするなんて事務負担が増えるし印刷費用や配布に係る費用が無駄! というものと、クーポンより現金の方が使いやすいのに〜、っていう意見。






3:主に給付対象でない層からの税金の使いみち全体への不満。

自分の払った税金が子育て・生活保護を含む福祉に使われるのが許せない、もしくは貧乏人は大学になんか行かず働け..的な強烈な自己責任論が目につきました。







よそ様の生活の細かいところまでは誰も想像つかないから仕方のないことで、いろいろと言いたくなる気持ちもよくわかる。


でもね、一番驚いたのは独身者や子どものいないパワーカップルは税金払うばかりで何の恩恵も受けていない、という意見。これだけはちょっと賛同できないわ。


税の再配分がきちんと行われないことでどのようなデメリットがおきるかを落ち着いて考えてみた方がよいのでは?..と思ってしまいます。


私だって税金(国保税・年金も含む)を払うたびに大きな溜息が出てしまうけれど、安心して病院に行けたり、もし火事になったら消防車が消火に駆けつけてくれたり、道路を直してくれたり、ゴミを収集してくれたり、世界一といわれる治安の良さを享受できることを考えれば、決して【払い損】ってことにはなっていないはず。


累進課税で収入の半分以上を税金でもっていかれるような、自分のお金で安全・快適な暮らしを確保できるくらいの高所得者層だけだと思うのだけどなあ【払い損】になってしまうのは。日本人の何%くらいにあたるのか知らないけれど。


少なくとも所得1,000万円程度のサラリーマンだったら、【払うばかりで恩恵がない!】ってことにはなっていないと思うのよね。


もしも今以上に貧富の差が大きくなって、少数のお金持ちと大量の生活困窮者という社会になったら、治安がどれほど酷いことになるかなんて容易に想像できるし、社会インフラなどの生活環境が劣悪になるのも想像に難くない。


払える人にはたくさん払っていただいて再配分。安心して暮らせる社会作りに貢献してもらうしかないのよ。巡り巡って自分のためなんだから。





貧乏人が大学行くな!とか、どうしても行きたければ学費の安い国公立に行くべきとか、教育を受けることはお金のある人だけの【贅沢】になってしまっている? 


コスパっていう言葉はよくないかもしれないけれど、将来的な国力維持(又は成長)のためには教育(それもできるだけ低年齢のうちから)に予算を使うのが最善の策だというのは多くの研究から明らかになっていること。


『他人の得は自分の損』では決してないと私は思っているよ。






我家の18歳も、衆院選の頃から10万円給付金に多いに関心があった模様。『半分クーポンとかってどういうこと!?何に使えるの?』と大騒ぎしています。


昨年の10万円給付のとき同様、政治・経済の仕組みのお勉強を兼ねて使いみちは任せてみようかしらね。








今回の給付、どうせ配るなら課税所得として(昨年の国民全員に10万円給付は非課税所得でしたよね)一律給付にして、高所得者層からは年末調整や確定申告を通して戻してもらうというのが穏便な方法ではないかと思うのだけど…。


せっかくたくさんのお金を使うのに、国民からは文句ばかりなんて配り甲斐がないねえ。








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