昨日に続き「子どもとお金」のことを。
社会派ブロガーの「ちきりん」さんがこんなブログを書いています。
全国の子供たちに告ぐ:お年玉はソッコーで使うべき! – Chikirinの日記
かなり昔のエントリーですが、先日のVoicyでその件について触れていたので私も改めて読んでみました。
そんなお金、何年か経てばあなたは簡単に稼げるようになる。
だから、今とても欲しいものを手に入れるために使っておいたほうが(お金の価値が下がらなくて)いいわよ!
そしてお年玉の使い道は、“賢い消費”やら“自己投資”などに限定する必要さえありません。
大人から見れば馬鹿げたお金の使い方であっても、子供の世界をドーンと大きく広げてくれる、貴重な経験や気づきの機会はいくらでもあるんです
という部分、まったくその通りだと思います。
「おとなになったら簡単に手にできるけど子どもにとっては大金」という大きさのお金を、子ども自身の判断で使ってみる経験は大切だと思うの。
全部使っちゃえ! っていうのはちょっとナンですが、私のイメージだと月々のお小遣いの3〜5倍くらいかな。大人が口出しせず好きに使わせてみると結構面白いですね。
小学生低学年で月々1,000円のお小遣いの子なら5,000円、毎月5,000円のお小遣いをもらっている中学生だったら2〜3万円くらい?。
それほど具体的に意識していたわけではないけれど、我家の子どもたちにもそんな感じで使わせていました。
一応段階を踏んで、小学生の頃は5,000〜10,000円程度を使って残りを貯金、中学生の頃は半分を貯金で残りは自由に。高校生から全額子どもにおまかせという具合。
3〜5歳くらいの頃のお年玉は合計すると年齢に見合わない金額になるので、一旦全部親が預かり、その後ショッピングにいくようなタイミングで『おじいちゃんおばあちゃんにもらったお年玉だよ』と500円ほどを自由に使わせていました。
使いみちは親の口出し一切無し。ショッピングモールに行ったタイミングで「好きなお店で使っていいよ〜」って。
いつもはひとつしか買ってもらえないかわいいヘアゴムやら、シールを『大人買い』していましたね。
そうそう、上の子が3歳くらいの時だったかな、お正月に私の実家を訪ねた時に私の兄が姪っ子であるムスメ連れて近所のショッピングモールに行ったの。
で、もらったお年玉の500円を使ってクレーンゲームをやったのだそう。本人はお金をチャリーンと入れれば可愛いぬいぐるみが手に入ると思ったのに、結局500円全部使って収穫なしというショッキングな結果に。
あまりに可哀想だと、兄はお菓子か何かを買ってあげて帰ってきたのですが、そのしょんぼりした姿にジジババも私とオットもしょんぼり。
そのときは、『兄貴ってばどうしてゲーセンなんかに連れてったのよ〜、もう!』と思ったのですが、その強烈な体験が彼女のお金の使い方にかなり大きな影響を与えたみたい。
その後、お金を使う時はよくよく考えてから使っていることがハタで見ていてもよくわかりました。
もちろん大人から見れば馬鹿げたような使い方の時もありましたが、本人なりの理由はちゃーんとあるのね、その年齢なりに。
「へ〜っ、なるほどね」と思わされることも多く、子ども社会のあれこれやお金に対するムスメなりの考え方を垣間みることができて面白かったです。
一方、大人になってからのお金の使い方に付いてのちきりんさんの意見には賛成できる部分と、いやいや、と思う部分両方。大人になると性格や能力、ライフスタイルなどに個人差が大きくなってくるので、彼女が主張する方法でうまく行く人とそうでない人に別れてくると思うから。
遊びや付き合いを制限し、若い間の貴重な時間を犠牲にして幾ばくかのお金を節約しても、40代になった時、あなたにとってその 数万円( +利子)は、大した額ではなくなっているかもしれません。
というか、あなたが順調に成長していれば、将来のそのお金の価値は、 20代の時に(あなたが貯金のために)諦めたモノの価値とは比べ物にならないほど小さくなってしまっています。
だから早めに使ってこそ、お金の価値が生きるのです。
若い頃に『のちのち稼げる自分を作るための投資』につながるお金をケチってはいけないけれど、同時に将来の自分用にもお金を蓄え効果的に増やしておくという行動は必須。
その点についてはちきりんさんも別のエントリーで述べられていて、彼女自身がどのような方法で若い頃から資産形成を実践してきたのかについても書かれています。
節約する『幾ばくかのお金』とそれによって犠牲になる『貴重な体験』のバランスでしょうかね。
『生きたお金』と『死蔵させるお金』と言い換えても良いかも。死蔵させるくらいなら生きた使い方を! ってことだよね。
親としては、大きなお金(もちろん子どもの金銭レベルで)が必要になったとき用に貯蓄するという行為も学んで欲しいからね。『手にしたお金を全部パッと使ってしまわない』という経験もさせたいし、大人になれば無理のない範囲で将来に備えて欲しいところ。
現在の我家では、社会人のムスメは時々相談があるものの完全に本人の裁量で生活する身。
下のムスメは、自転車の練習で言えば『補助輪付で親が付き添いながら一緒に走る』段階って感じですかね。
大学入学前に、大学生活用の費用(学費を除く)をまとめてムスメ名義の銀行口座に入れ、必要に応じてその中から自分で支払う、というのを開始。
資金の源は同じなのでいちいち親が支払ってもいいのだけれど、ちょっと大きな金額を自分の判断で使ってみる良い機会かと思って。
今まで手にしたことのない大金でのお買い物や支払にちょっとビビりながらも、親にねだる時より慎重に品選びをしたり、思い切って使うところと節約するところのメリハリもあってハハとしては任せてみてよかったなと思っているところ。
お金に対する姿勢は姉妹でもわりと異なっていて、同じように育てたのになあ、と興味深く眺めていますよ。
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