先週の金曜日は久々に座席制限のない演奏会に行ってきました。
「新ダヴィッド同盟」でしか聴くことのできない名手たちによるデュオとトリオ。
ポツポツ空席はあったもののほぼ満席。
コロナ禍でひとつおきの座席が続いていたので、あのゆとりに慣れてしまっていた身には、ちょっと窮屈で息苦しいくらいだったわ。短い間だったけど贅沢なことだったねえ。
今回は当初行くつもりがなかったので、チケット発売開始からかなり日が経っての予約。かなり下手側の辺鄙な位置となってしまいました。
新ダビット同盟の定期演奏会、前回はコロナで公演中止になったりでなんと5年ぶりだそうです。この日のメンバーは小菅優(pf)、庄司紗矢香(Vn)、磯村和英(Vla)のお三方。
前半:
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 第1番 ト長調 K.423
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ 第1番 へ短調 作品120の1
後半:
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調 作品105
モーツァルト:三重奏曲 変ホ長調 K.498〈ケーゲルシュタット・トリオ〉
(クラリネット・パートをヴァイオリンで演奏)
前半2曲はどうもしっくりこなくて「座席のせいかも..」と思っていたのだけれど違ったようです。
まあ〜、後半のシューマンが素晴らしかったこと!!!!!
庄司さんのヴァイオリンと小菅さんのピアノが渾然一体となって押し寄せてくる感じとでもいいましょうか。
魂の爆発とでもいうのか、ほんと小柄な方なのにどこからあのパワーが出てくるのでしょうね。
深々とした音色、ガンガン鳴らしても雑味がなく、力強い演奏にありがちな押し付けがましさのようなものがなくて。うーん、なんて表現したら良いのだかわからないけど…。
小菅さんのピアノも伴奏然としたところが全くなくて音楽のキャッチボールの見事さにシビれましたわ。
私の中ではあの演奏がメインでもよかったくらい。お次のモーツアルトももちろん楽しめたけれどどちらかといえば濃厚なデザート。
アンコールで気持ちよく最後のクールダウンをさせてもらって締めくくり。
毎回思うんだけど、あのホールがまたいいのよ。こぢんまりしてよく響いて。ステージが低いので一体感も素晴らしい。
今回S席が売り切れだったのでA席だったけれど、なんと4,000円ですよ。
ヒョイっと行けるところに素晴らしいホールがあって、この値段で素晴らしい演奏が聴けるなんてありがたいことです。
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