「本,修理」や「ブッカー,かけ方」のような検索ワードで訪問していらっしゃる方が毎日一定数いらっしゃるのですが、ロクな情報がなくていつも心苦しく思っております。
私自身は修理に関して大した経験がないので、せめて修理に関する本をばまとめてご紹介。何かのお役に立てば幸いです。
出版年はちょっと古めだけれど、本の修理の世界に足を踏み入れるならまずは目を通しておきたい教科書2冊。多分どこの公共図書館にも所蔵があると思います。
お次はあまり教科書くささがなくて気軽な雰囲気なのに内容はがっつり本格派の2冊。本は大抵図書館で借りる派の私ですが、これは購入しましたよ。いつも手元に置いて修理の参考にしています。
そして、長期の保存よりさっと直してできるだけ早く子供たちに提供することに重点をおいた実用的な1冊。ボランティアに向かうときは、2冊の「とらみちゃん」とこちらの計3冊を携えて。
以上5冊はこちらのエントリーでもご紹介しています。
お次は手製本の世界へ誘ってくれるオールカラー本。メインは製本なのだけれど、「仕立て直し」というスタンスで修理についても触れています。
傷んだ背を直したり、バラバラになったものを綴じ直すやり方もイラストや写真を豊富に使って解説。ただ図書館(学校含め)の本の修理というよりは個人所蔵のものを素敵にリフォームするイメージ。
そして、先日図書館で借りたこちらが掘り出し物でした。手製本で有名なMARUMIZU-GUMI(まるみず組)による製本のレッスン本。
前半はゼロから手製本する方法が中心。後半は古い本をバラして製本し直す方法が詳細にレクチャーされています。ひとつひとつの説明が具体的で、大変実用的。
実際にやり始めるとぶつかる疑問や、手を動かしてみて初めて気がつくようなポイントを先回りして教えてくれているのがよく分かります。
プロは無意識にやっているような道具の使い方とかちょっとした作業も、手元アップの写真を何枚も使って説明されているのでかなりの情報量。
まるっきり初めてだとわかりにくい部分もありますが、バラして綴じ直す絵本修理を習った際の記憶と突き合わせながら読むと、ふむふむなるほどって感じ。読むたびに自分のその時点でのレベルに合わせた発見がありそうな1冊です。
しかも、この本自体が今時の実用本にしては珍しく無線綴じではなく糸綴じ。天・地から見てみると11の折丁がビシッと揃って背に糊付けされているのも美しい!
この本はボランティアの謝礼でいただいた図書カードで購入するつもり。
以前、「修理を覚えるには結局製本の仕組みを知らないとダメだなあ」と、まるみずさんの製本キットを購入して仕立ててみた話はこちら。
実際に手を動かしたことで基本的な本の組み立て方が具体的に頭に入り、その後かなり役立っていますよ。
ブッカーのかけ方については、【真ん中から貼るブッカーの掛け方】シリーズを4回に分けてまとめています。
図書館職員さんに教えてもらった初心者向けの方法。ネットに出回っているのは端からガーッと一気にかけるやり方ばかりで、ビビリの私は手を出しにくくてね。
ブッカーかけに二の足を踏んでいる方の参考になれば、とまとめたものです。
ま、こんなやり方もあるよ〜ってことで。
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