ふううう。
昨日はいつものように朝8:00にNHKをスイッチオンして、「あ、今日は8月6日か…」と。
というか、8月だという実感すら薄かった私。リアルタイムな戦争に気を取られ、自国の歴史を振り返る機会が減っていることに気づき反省した朝でございます。
戦争体験世代にしてみれば、むしろ当時の記憶を鮮明に思い起こさせる状況なんだよね(実両親・義両親全員が戦争体験世代ですわ)。
なんてことを思いながら、だら〜っと【NHKプラス】をザッピングしていた午後。目にとまった番組がこちら。
戦後75年にあたる今年、私たちは、アメリカの原爆の開発計画の現場責任者の手記を発見。さらに、原爆を投下した爆撃機のパイロットや、当時の日本の指導者へのインタビューも入手した。そこからはアメリカが自らの「正義」のために、投下を決定した過程や、日本が降伏を決断できないまま、あの日を迎えてしまった経緯が浮かび上がってきた。こ...
2020年に初放映されたもので、先週末夜中に再放送。(配信期限は8/12(金)午前2:25)
マンハッタン計画の現場責任者トーマス・ファレルの手記と音声付き映像、原爆投下後のエノラ・ゲイのパイロットのコメント、当時の日本の指導者へのインタビュー、その他動画・写真を含めた膨大な資料を元に作られたドキュメンタリーです。
なんとか60分間の見たもののあまりに壮絶すぎて…。
多分半分くらいは、アメリカが原爆投下に至る経緯や、日本が戦争を終える決断に時間がかかりすぎた事情を伝えることに費やされているのですが、原爆投下直後の様子をとらえた映像や写真、その後治療にあたった医療関係者の証言・記録の生々しさに何度目を瞑ってしまったことか。
動揺した気持ちから抜け出せないままに、昨夜はこちらも見ないわけにはいかず。
広島に投下された原子爆弾。軍の主導で、空襲の延焼を防ぐための作業に動員されていた中学生8000人が大きな被害を受けた。今回、NHKは、学校などに保管されていた膨大な資料を入手。そこから6000人もの命が奪われていった実態が明らかになった。子どもたちの“命の記録”から、核兵器がもたらす脅威と、守るべき尊い未来を奪っていく...
他にも過去の戦争関連番組がNHKプラスで配信されています。
かっぽう着にたすき掛け。戦時中のドラマでたびたび登場する「国防婦人会」の女性たち。新たに発見された資料や取材から、戦争を支えた女性たちの意外な「思い」が明らかになった。女性の活躍の場が少なかった時代、国防婦人会への参加は「社会参加」の機会だった。「社会の役に立ちたい」と懸命に生きた女性たちがなぜ自身を抑圧するようになっ...
「NHKスペシャル」のこれまでのエピソード一覧です。
国防婦人会の話は、ものすごく身につまされました。
イエの中にしか居場所のなかったオンナたちが「社会のためお国のため」という言葉のもとに家を空け力を発揮する場を得て活動することに生きがいを見出すとか、近所づきあいの延長でお手伝いに出るうちに『非国民!』と叫ぶ側に立っている同調圧力の怖さよ。
間違いなく後者に巻き込まれるタイプの私、ものすごく自分ごとで終始ドキドキしながら見ちゃいました。今の世の中だって、まったく同じ構図だもの。
無料配信終了後はNHKオンデマンドで単品購入もできるので、夏季休暇はどっぷり戦争を考える機会にするのもアリ。
夏休み、お子さんと一緒に戦争について考えたい大人の方は一度ご自分でご覧になって慎重に選ぶことをお勧めします。
あまりに凄惨な場面にショックを受けて、戦争について考えること自体を避けるようになってしまいかねないので。
『日本人はなぜ戦争へと向かったのか』は書籍にもなっているようです。文庫版(新潮社)もあり。