5月から始まった国立国会図書館(NDL)の「個人向けデジタル化資料送信サービス」(略称:個人送信)。
これまでは、参加している公共図書館等を通じて利用するしかなかった複写の申し込み・デジタル化資料の閲覧が、個人でも申し込めるようになったという画期的なもの。(複写サービスは簡易登録で利用可)
NDLでは資料のデジタル化を進めていますが、デジタル化された資料は誰もがインターネットで見られるものと、「個人の登録利用者」として本登録(簡易登録とは別)をした利用者のみが閲覧できるものに分かれています。
特別な登録なしで国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できる資料はこれまでもたくさんありましたし、もちろん今も同様にオープンです。
一方、今回「個人向けデジタル化資料送信サービス」で公開されるようになったものは、これまで「図書館向けデジタル化資料送信サービス(略称:図書館送信)」に登録した大学図書館や公共図書館でしか閲覧できなかった『絶版等の理由で入手が困難なもの』ということです。
Twitterでは、5月に早々と登録された方達が「こんなものがスマホでちゃちゃっと見られるなんて〜!」とサービス開始早々大賑わいだったので、私もオンラインで早速登録申し込み。
サービス開始直後とあって大変混雑していたようで、申し込みから本登録完了のお知らせが届くまで10日ほどかかりました。
どこから登録申込するのかがわかりにくくて苦労したよ。
以下備忘録として。
このページ右上の【ログイン】をクリックするとこんな画面が出てくるので、左下【新規利用者登録】をクリック。
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メールアドレスを入力し、【注意事項に同意する】にチェックを入れて送信。折り返し送られて来るメールに記載された申込専用のURLから自分の情報を入力します。
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登録が完了するとIDが送られてきますが、この段階ではまだ【簡易登録】状態。
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本人確認などが無事完了すると本登録完了のメールが送られて来るので、そこでようやく【国立国会図書館/図書館・個人送信限定】マークのついたデジタル資料を閲覧できるようになるという流れ。
国立国会図書館デジタルコレクション内の【国立国会図書館/図書館・個人送信限定】という黄色いマークのついた資料は、ログインしていないとエラーメッセージ(閲覧不可の理由等)が表示されますが、本登録されたIDでログイン状態であれば全てのページが画像で表示され、なんとPDFでダウンロードもできるという素晴らしさ!
令和5年以降はプリントアウトもできるようになる予定だそうです。
せっかく登録したので、オットがかねがね探している件についてレファレンスサービスよろしくNDLの資料を検索。もしかしたらこの記事が近いのでは?という古い雑誌を見つけたので複写を申し込んでみることにしました。
申し込みから3日後には発送の連絡があり、さらに3日後には郵便でポストへ届くというスピーディーさ。
請求料金は25円xページ+手数料250円+送料140円という塩梅。同封の振替用紙(記入済み)を使って郵便局かコンビニでのお支払い。銀行振込の案内もあり振込先が記載されていました。
ネットバンキングで振り込むつもりなら、家から一歩も出ることなく膨大な貴重資料が手元に集められるのですから、調べ物が好きな人にはたまりませんね。
今回の件で「これは使える!」と思ったのか早速オットも申し込み。簡易登録状態でも複写サービスは利用可と知って、ホクホクと検索&複写申し込みにチャレンジしていたよ。
とはいえ資料が膨大すぎて自分の求めるものにたどり着くにはコツがいるし、複写資料や当該ページの指定など、「とりあえずGOOGLEで検索して、それらしい資料は買っちゃう」生活に慣れていると、なかなか思うようにならないのだね。
現に、オットは画面内の書誌情報などをよく見ずにちゃっちゃちゃっちゃとクリックしたあげく『わっかりにくいなあ、も〜!!』とイライラ。
曲がりなりにも司書資格を持つ私が解説しているんだからちゃんと聞けよ、もう!! とこっちもイライラ。
「この作業が面倒な人はお近くの公共図書館でレファレンスサービス利用してください!」 と言ってしまったよ…。
図書館の司書さんは丁寧に話を聞きながら複数のデータベース駆使してお求めの資料を探し出し、当該箇所の複写まで面倒見てくれるよ。時間がかかるようなら案件お預かりで。しかもコピーの実費以外は全て無料だからね。
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