数日前に、イギリスの作家ラシュディ氏がニューヨークで暴漢に襲われたというニュースがありました。
【読売新聞】 【ニューヨーク=寺口亮一】英作家サルマン・ラシュディ氏(75)が米ニューヨーク州で刃物を持った男に襲撃された事件で、地元検察当局は13日、現場で取り押さえられたハディ・マタール容疑者(24)を殺人未遂などの容疑で訴追し
ラシュディ氏は1988年に出版された『悪魔の詩』という小説の著者で、この作品は当時いろいろな意味で大変話題になったようです。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 『悪魔の詩』事件の用語解説 - インド出身のイギリス国籍作家が執筆した小説が,イスラムを冒涜したとして世界的に物議をかもした事件。『真夜中の子供たち』(1981,ブッカー賞受賞)などでイギリス文壇の有名作家となったサルマン・ラシュディは 1988年,預言者ムハンマド...
読んだことはなかったものの「なんだかタイトルは知ってるな…」と思ったら、邦訳をされた筑波大学の先生が日本語版出版の翌年に殺害されるというショッキングな事件があったからだということを、TVニュースを見ながら思い出しました。
どんな内容の小説なのか興味が湧いたので、読んでみようと早速図書館で借りてみたよ。
日本での出版は1990年。地下の閉架書庫から出てきた本の古さよ。ぽちぽちと付いているシミや小口の手垢。古い本独特のざらっとした手触りに、手に取るのを躊躇するほど。
開いてみれば、なんと2段組。文字は小さく行間も狭く、そういえば昔はこんなのが当たり前だったよね。自分の感覚では1990年てそんな昔ではないんだけど30年って長いんだな…。
なーんて、変なところでしみじみしてしまったわけですが、内容はどうだったかというと…。
一瞬で挫折しましたわ。まったく入り込めない。ちんぷんかんぷん。
もともと小説(特に翻訳もの)はそんなに好まないタチの私にはハードル高すぎ。
あらすじはWiki先生に教えていただけば十分だわ、と最初の数ページと全体をバラバラっと眺めて終了。
殺害されてしまった五十嵐先生による解説だけは読んでみようかなと思っています。お手軽な新書1冊分くらいのボリュームがあるんだけどね…。
ここまで潔く諦めた読書記録も久々ですが、挫折は挫折として記録しておきまーす。