細々と続けている小学校の図書館ボランティア。
年明け最初の活動日は立ち上げからのお仲間Kさんと久しぶりにご対面。お互い午前or午後どちらか半日の参加なのだけど、いつもタイミングが合わないんだよね。
最初の頃は「明日行く〜? 午前?午後?」みたいな打ち合わせをしていたのだけど、二人とも家族の予定優先な生活で朝ギリギリまで予定が決まらないことも多くて行き当たりばったりの自由行動のほうが気楽だと気づきました。
半年ぶりのご対面で積もる話がたくさんあって手も口も動く動く!。
活動の記録としては、先月から続いている汚破損本の処理もしたかったけれど、紙芝居の新着資料がたくさんあるということでその装備をお手伝い。
紙芝居のケースってボール紙でできているので、差し込み口付近がすぐ傷んでしまうのよ。
公共図書館ではケース全体にガーッとブッカーがかかっている豪華装備なのだけど、こちらはちょっと節約して「背(小口?横から見た部分)のタイトル+請求記号ラベル」と「ベロ・差し込み口」「バーコード」をカバーするとのこと。
ベロは表側から大き目に切ったブッカーを貼ったらはみ出したところを半円形に沿うよう切り込みを入れながら裏へ倒し込み、さらに裏側から貼ったブッカーは余分を形に沿って切り落とす作業。
差込口のほうは、これまた規定サイズに切ったブッカーを表裏両面に貼り、塞がった差し込み用の切れ目をカッターでもう一度あけ直すというなかなか細かい作業。
作業の一番最初に必要なサイズ5種類のブッカーを切り出し、二人で貼込み箇所を手分けして流れ作業的に進められたのがよかったよ。1冊につき作業箇所がいくつもあるので、一人でやっていたら混乱して抜け抜けになっていた可能性あり。
童心社と教育画劇社ふたつの出版社の紙芝居がそれぞれ5〜6冊。各社でケースの形が異なるため、ようやく手が慣れたと思ったらまた違うノウハウが必要になったりとだいぶ苦戦しました。
以上、読んでいる方には「なんのこっちゃ?」かもしれませんが、とりあえず自分用に作業内容を忘れないための記録。
毎回支援員さんから聞く学校図書館がらみの話題が興味深いです。今回はちょうど紙芝居を装備しながらということで紙芝居界隈の話題。
最近は学校で紙芝居を入れる機会が減っているみたい。
たしかに私が行っている小学校も古〜いのが大量にはあるけどほとんど利用されている形跡なし。ケースが廃棄されて中身だけが書類入れのような引き出し型キャビネットに収納されているので子供たちにその存在すら知られていないかも。
「今の子供たちには紙芝居、むしろとっても良いと思うの〜」と支援員さん。
コロナ禍で家の中で自由気ままに過ごす時間が長かった影響なのか「場を共有する」「他者の話に集中する」という経験が足りないかも..、と特に低学年で感じるのだそうです。
長年の経験から、絵本よりも紙芝居のほうが子どもたちの意識がひとつにまとまり集中してくれる感覚があるので、そういう訓練というか経験値を高めるのに良い気がするとおっしゃっていました。
今回新規購入されたものは支援員さんが目立つ場所に配架してくれそうなので活用されることを期待です。
紙芝居用の木製舞台も学校に交渉して購入してもらったもの。せっかくなのでじゃんじゃん利用してほしいわ。
さて、ここまできて「紙芝居と絵本ってなにが違うの?」「紙芝居の良さって何?」っていう疑問を持った方がいらっしゃるかもしれませんね。実は私もずっとモヤモヤしていたひとり。
そんな疑問にわかりやすく答えているサイトを見つけたので貼っておきます
まったく同じ作者の同じ作品を、紙芝居と絵本で比較しているおもしろい論文を見つけたので、興味のある方は読んでみてください。
【児童文化財における紙芝居と絵本の違いについて】小池学園研究紀要16号より
紙芝居は絵が場面を表し、読み手は脚本を演じる『舞台』。絵本は文章によるストーリーを追うために絵が添えられているというのが大きな違いと考えてよいのでしょうかね。
…と、ここまで書いて自分が読み聞かせ活動で紙芝居に苦手感があった理由がちょっとわかった気がしてきたわ。
演劇や舞台のような演者と観客が場を共有する系がそんなに好きじゃないんだ、きっと。それよりも作品の中にひとり入り込んで行く読む・聴く系の方がしっくりくる。
絵本も紙芝居も「ものがたりにふれる」という点では子どもたちの成長にとても大切な役割を持っている児童文化財(って言葉はじめてしりました)。
私自身は演じるのが苦手な紙芝居だけど、こどもたちが触れる環境や機会を整えるのは積極的にお手伝いしていきたいと思いまーす。
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コメント
こんにちは、LEE様。
紙芝居のルーツは絵巻物、、と個人的に思っているワタクシです。
いまでこそ国宝級の絵巻物はダーっと広げて展示されていますが、そもそも絵巻物は肩幅ぐらいの幅に広げながら右手で巻き取りながら次の場面を出して読み進めるものです。
これがタイムパフォーマンス的に進化したのが紙芝居の場面転換の引き抜き。(だと思っている)さらに進化したのが漫画や動画としての映画そしてTV。
伴大納言絵詞はすごく面白くて異時同図法などが取り入れられて漫画のコマ割りの原点にも通用するかと思います。
昔の人が個人で楽しんでいたか、集団で楽しんでいたかは謎ですが、紙芝居的な要素はあると思います。
紙芝居は読み手の演技力にも関わってくるので1人小芝居でもありますね。
今なら本当は怖いグリム童話とか紙芝居にしてちょっと恐怖の種を巻きたい黒いわたしです。(笑)ふふふ。
おはようございます、グリコ様。
なるほど〜、絵巻物とひきくらべてみる発想はありませんでした。なるほどなるほどです。
昨日は思いがけず『紙芝居』という視聴覚資料について思考する機会を与えられ、なんとなく避けて通っていたことを反省…。
おっしゃる通り、紙芝居は読み手側の「演技力」が求められるから苦手なの〜。
とはいえ『観る』と『読む』じゃ大違い。避けて通れない児童文化ってことを学びましたわ。
テレビ・映画・tiktok・Youtubeがこれほどこどもたちの心を引きつけるんだから、紙芝居だって負けてはいないぜ!と新品の紙芝居の山を眺めながら思いましたことよ。
「本当は怖いグリム童話」、たしかアニメになってDVDも出ていたような。紙芝居だと演者の力量も加わるから意外と面白いかもですね〜。R指定付きかしらね、ふふふ。