図書館の「今月の展示」コーナーに並んでいて手にとったもの。
「14歳の世渡り術」シリーズ好きなんです。私のオツムがちょうど14歳くらいってことでしょうかね。
よく見たら著者は雨宮処凛さんでした。
以前、こんな本を読んで興味を持った作家さんです。
若者の生きづらさとか女性の生き方系の著書が多い印象。著書を読んでいると共感するところ多しですが、ちょっとググったら随分と過激な方なんですね。
たまたま読んでいた「ちくまプリマー新書」も「失敗」がテーマ。こちらはYAおすすめ本の棚に並んでいた「失敗学」で有名な畑村先生の著書。
偶然ですがどちらも「『失敗』が許されない世の中」を生きる若者へ向けた大人からの励ましのメッセージという感じ。
2020オリンピックの開会式演出家問題でゴタゴタした小山田氏のことを例に取り上げているのも共通。
業績が世に認められている著名人の、何十年も前の発言が国の一大イベントを右往左往させる騒ぎになったあの件。
ある年齢以上の層にとってはかなりショッキングな出来事だったということね。
いじめや暴言暴力などを肯定する意図は全くないけれど、「若気のいたり」や無知からくる失言など若い頃ならではの失敗が、後々人生を狂わせるほどの炎上案件として降りかかってくる世の中ってちょっと異常では?という問題提起。
失敗によるバッシングを怖れて若者がチャレンジできなくなると、進歩のない息苦しい社会になるばかり。
失敗を完全に防ぐことなんてできないけど、取り返しのつかないほどの失敗を防ぐためには?失敗した時にどうリカバーするか、失敗から何を学び糧に変えるか。
こういう本を中高生が手にとってくれることを期待するのだけど、なかなか難しいね。
「生きのびるための『失敗』入門」の中で特にしみじみと心に響いたのは次のふたつの章。
【第5章】『「迷惑をかける練習」をしよう』という東畑開人さんへのインタビュー(東畑さんの著書「居るのはつらいよ」は一読の価値あり)
【第7章】『一番幸せなことは、死なない程度に「安心して」失敗できること』という座談会
雨宮さんの上手なファシリテートのおかげで、とても柔らかで読みやすい構成になっているのが好印象でした。
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