近頃、図書館の棚をザッピング(図書館用語で’ブラウジング’と言います)することが減りました。
気になった本はオンラインで図書館にリクエストを入れ、最寄りの分館で受け取ります。
「X」や「Voicy」でおすすめされていたり新聞の書評で気になった本はポチポチザクザクとリクエスト。何ヶ月も順番が回ってこない人気本、離れた分館の棚から運んでいただくだけの本まで、「予約中」リストは常に上限いっぱいの15冊が並んでいます。
その中から週に1〜2冊は必ず届いてしまうので、館内をブラウジングして目に入った本を読むだけの余裕がないのです。
ところが、先日珍しく図書館から借りている本が手元にない状態になってしまったので最寄りの地区館へ。
哲学ブームのムスメとの会話用に、YAの新書コーナーで若者向け哲学入門書を数冊借りてきました。
その中の1冊がこちら。「苫野一徳」というお名前に見覚えがあったので手に取りました。
読書メモを遡っても著書を読んだ記録はないのですが、よくテレビにも出演されているのでそれで聞き覚えがあったのかな?
借りてきたものの全く手を出せずにいたある日、ザッピングしていたVoicyで目についたタイトルが苫野一徳先生の「はじめての哲学的思考」というチャンネル。
なんという偶然!そのVoicyチャンネルは、まさに借りてきたばかりの著書を耳で聴く場だったのでした。
チャンネル開設はちょうど1年前。現在139回分が無料で聴ける状態でなので、初回分から順番に聴いている最中です。
先生のオンラインサロン参加者やリスナーの反応に応えたお話が挟まれることもあるようですが、哲学というのはそもそもなんなの?という線から大きく外れることはありません。
先生が話された内容をテキストで復習して自分の頭でも落ち着いて考え直してみる感覚、大学生に戻ったような気分よ〜(笑)。
お名前でちょいとググったら、大学での講義と執筆の他にも様々な活動をされているようです。
哲学をベースにして教育の現場にかなりコミットしている印象。
師である竹田青嗣先生との対談も面白い。まだ全部は読めていませんが。
世界レベルから学校・ご近所レベルまで、人と人とのぶつかり合いの解決には哲学の力が必要だと常々思っています。
人文学軽視の日本の教育政策にも問題があるとは思うのですが、哲学者は自分のアピールが嫌いなのかしら?
学者先生方には、象牙の塔に籠ってないで世の中にもっと存在感を示して欲しいです。
「哲学」ってとっつきにくいけど、こういう講義を聴いたら俄然身近なものになる。
我が家のムスメちゃんも、大学で哲学的な授業に触れて大いに刺激されているようです。人間が幸せに生きるベースになる学問だからね。
野に出て若い人に積極的に関わる苫野先生、私の中で現在注目度赤マル急上昇中。
みんなで幸せになるためには建設的な会話が大切なんだよ、とそのためにとっても役に立つ考え方を伝えてくれる良書。
フリガナがないので小学生にはちょっと難しいかもしれませんが読書に抵抗のない中学生なら十分読めると思います。
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