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コロナ後の世界を語る〜現代の知性たちの視線〜【読書メモ】



パンデミックの大騒ぎからもう4年以上が過ぎました。


2020年が明けて間も無く始まった怒涛の日々。


当時「朝日新聞デジタル」で無料公開されていた福岡伸一さんやユヴァル・ノア・ハラリさんのインタビュー記事をありがたく読んだ覚えがあります。


その後開設された特集サイトに、各界の知識人から寄せられた論考を書籍にまとめた1冊。


寄稿・インタビューに応えた方々は以下の通り。さすが天下の朝日新聞様ですわ。
【第1章:人間とは生命とは】養老孟司/福岡伸一/角幡唯介/五味太郎
【第2章:歴史と国家】ユヴァル・ノア・ハラリ/ジャレド・ダイアモンド/イアン・プレマー/大澤真幸/藤原辰文/中島岳志/藻谷浩介/山本太郎/伊藤隆敏
【第3章:社会を問う】ブレディみかこ/斎藤環/東畑開人/磯野真穂/荻上チキ/鎌田實
【第4章:暮らしと文化という希望】横尾忠則/坂本龍一/柚木麻子

当時の不安定な世の中で「この先の社会はどうなるのか」という不安に見事に答えてくれています。


生物学者・歴史学者・社会学者・政治学者・アーティスト…、それぞれの専門によって使う言葉や見ている時間軸は異なれど、このような人たちの発する言葉のありがたさよ(哲学者と宗教学者が入っていないのがちょっと不満)。





集団ヒステリー、正義の棍棒を振りかざす(磯野真穂さんのことば)こと。


世の中がパニックになっているときに自分や家族の命・生活を守りつつ周囲への配慮がどこまでできるのか。


地震や洪水などの災害でもそうだけど、危機に直面した時にとる行動にその人の人間性って現れるからね。自分がどう振る舞えるのかを考えるとちょっと怖いな。


政府や自治体の対応、医療資源配分のこと、教育・文化活動の制限などに対して、振り返って冷静に考えればもっと良い方法はあったのかもしれないけれど、あの時は誰もがいっぱいいっぱいだったよね。




あの頃に世の中で起きた様々な出来事が思い出され、図らずも当時感じたり考えたりしたことの答え合わせも。


改めていろいろと考えさせられた1冊でした。






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