「X」で話題になっていたこちら
小林多喜二の蟹工船といったら、日本のプロレタリア文学の代表作ではないですか。
お恥ずかしながらちゃんと読んだことはありません。へへへ。
「現代語 新訳」って? 古語で書かれた作品でもあるまいに…とも思ったけど、ちょうどKindleUnlimitedの対象になっていたので早速ポチリ。
まずその前にオリジナルを先に..、と思ったらタイミングよくこちらもKindleUnlimited対象。
「おい地獄さ行ぐんだで!」 という漁夫の言葉で始まり、仕事を求めて流れ着いた人々の様子と北国の港の風景、貧しい労働者たちを詰め込んで北に向かう船内の、胸の悪くなる匂いまで伝わってくるようなどろりとした描写が続きます。
wikiさんにあらすじやら時代背景、最近になって再び脚光を浴びている経緯などが。
オリジナルを数ページ読んだところで新訳にスイッチ。
なんとまあ、横書きですよ!!
冒頭の漁夫のことばが「これから大変な仕事が待っているぞ!」に訳されているの。随分とLightな印象です。
読みながら吐き気を催しそうなほどの描写は、お行儀よくスマートで清潔感のある文章にすっかり置き換えられていて。
想像を絶する劣悪な状況を語るには少々物足りなくて、もう少しオリジナルの世界観が伝わる訳し方はなかったのか…というのが正直なところ。
とはいえ、原著(といって良いのか?)の中で描かれる労働者の暮らしの暗さに昭和を知るオババでさえちょっと引いてしまうほどですから、今の10〜20代の若者達にはこれくらい薄めてちょうど良いのかな…。
オリジナルは出版されてからすでに100年近くが経過。言葉遣いや言い回しもちょっと古いしね、読みやすさを求めた結果なのでしょう。
先日も「読書離れ」が話題になっていたけど、とっつきにくい古い作品は、触れるチャンス作りも大事なこと。興味がわいたら原著を読めば良いのよ。
昭和の女子たちが「あさきゆめみし」や寂聴さんの現代語訳から源氏物語に入っていったように。
なにせ、明治時代に書かれた森鴎外だって私には「現代語訳ちょうだい!」ってなる古典の域。
昭和初期(昭和4年発表だそうよ)の「蟹工船」なんて、Z世代にとっては「現代語訳」が必要なのかもね。
なんならマンガから入ったっていいじゃないか。ということでこちらもKindleUnlimitedの対象になっていましたよ。
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