久々に学校図書館ボランティアの話です。前回書いたのが2年近く前のことでちょっとびっくり。
このボランティアは地域のお役目とは違って、自ら進んでやらせてもらっている正真正銘の「ボランティア」。
月に1〜2回、同志のIさんと細々ながらも続けています。
支援員さんの指示を受けながら、書架の整理・ブッカーやラベルを貼る装備・修理がメインのお仕事。
本の修理については、これまではちょっとした破れや外れたページを専用の糊・テープで補修するだけだったのですが、最近は糸が切れてバラバラになってしまった絵本の綴じ直しにも手を出しています。
厚紙の表紙・背と本文(中身?)をベリベリっと外さなくてはいけないので、なかなか手を出せずにいたのよ。
以前、県立図書館で手ほどきを受けた話はこちら↓。
県立図書館の読書フェスティバルに合わせて開催される『本のお医者さん』。
今年も小学校の壊れた本を持って行ってきました。
昨年...
手引書を読み解きつつ支援員さんのヘルプも受けながら、簡単な造りのものを恐る恐る…で、ようやく3冊目。
まずはノドをガッと切り開いて表紙と本文を外し、古い糸や糊をお掃除。
新しい寒冷紗と本文を重ね、糸穴を目打ちであけ直してから針を通していきます。厚手の用紙が重ねて折られているので、折山のてっぺんに針がスッとは通らず悪戦苦闘。
針をまっすぐに上から下へ、下から上へを繰り返しながら往復するのですが、途中で糸が団子になっちゃったりしてなかなかスムーズにいかないのよねえ。
綴じ終えたら、外した背にきちんと中心を合わせながら羽のように広がった寒冷紗を糊づけ。
糊が余計なところにくっつかないようにブッカーの裏紙を間に挟み、ギュッと背をクリップどめ。次回の活動日にクリップを外してきちんと治っているかを確認します。
文章で書くとどうってことないのだけど、正味2時間で全ての作業を終えられることばかりではありません。
出版社によって微妙に造りが違うので、壊し始めてから「え〜!?」っとなってものすごく手間取ることも。
先日切り開いた本は、グルーガンで使うようなプラスチックでガチガチに固めるタイプの製本で、表紙の厚紙に糸ごと強力接着されていました。
この強力すぎる接着のせいで、糸が全部切れてしまったんだわね。残ったカスをカッターでカリカリお掃除するのだけど、あまりの硬さに閉口。
ちょっと力を入れすぎると紙を傷めてしまうし、午前中の作業時間をそれに費やしちゃった。
で、次の活動日に本文を綴じたはよかったのだけど、寒冷紗と本文を綺麗に縫い終わったところで重大なミスに気づき全てほどくという大失態。
結局、作業途中でタイムリミットとなり残りは残念ながら年明けに持ち越しです。
今扱っているのは、本文の束(つか)がひとつで中綴じになっている単純なタイプですが、いずれは中綴じされた複数の束をかがり合わせてあるタイプのも修理できるようになりたいと思っています。
学校で頻用される図鑑がこのタイプなのですよ。
図書館用の堅牢本ではあるものの、子どもたちはよく表紙を持って持ち上げたりするので本当によく壊れる。
しかもちょっと壊れた時点でマメに補修を入れれば良いのだけど「修理お願いします」の棚に置かれることには悲惨なほどボロボロになっていて。
公共図書館もそうだと思いますが、図鑑のような本値段も高いしそうそう買い換える本ではありませんからねえ。
先日は、廊下ですれ違った2年生男子が「図書室で本直してるの見たよ!」と声をかけてくれました。
好きでやっていることとはいえ、子どもたちに「地域のおばちゃんが学校の図書室の本に関わっている」と感じてもらえているならとっても嬉しいです。
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