感想を求めるとこどもは読書が嫌になる：【読書感想文】の罪

 
 
Presidentオンラインに掲載された読書猿さんのインタビュー記事に「そうそうそうそう！」と100回くらい頷きました。
 

 
 
 
学校での「読書感想文」には思うところがたくさんあって、過去にも書いたことがあります。
 
 
 
 
上の子が小学校1年生の夏休み、学校では一度も指導されないうちから宿題にいきなり出るのなんなん！？っとホントに腹立たしかったわ。
 
 
「宿題」と言われちゃあ仕方がないから、親が一生懸命面倒をみながらの辛い辛い作業。
 
 
感想を求めるのは本嫌いの子どもを産む最大の要因だと思うの。
 
 
もともと本好きな子にはあまり関係ないかもしれないけれど、「本をたくさん読むきっかけ」として感想文を書かせるというのは絶対に逆効果だと信じています。
 
 
そして、感想文の対象となる本は「物語」が中心。自分自身が小説派ではないので、なおさらそこを不満に思うのかもしれませんが、「読書好き」「本好き」イコール「小説好き」ではないのよ。
 
 
最近でこそ、コンクールの課題図書にはノンフィクションや科学ものも取り上げられるようにはなりましたが、大人からの評価が高い感想文といえば上手な感想文って物語のストーリーを自分に引きつけて、反省したり今後心がけたいだの真似したいというような、大人が求める「良い子」像があふれたものだからねえ。
 
 
こどもが本をたくさん読むのは大賛成。でも、大人に忖度なく読みたいものを読んでほしいと思っています。
 
 
そして「本をたくさん読む」＝「良い子」的なイメージはぶっ壊したいLEEですよ。良い子になるためではなく自分が愉しむための読書をしてもらいたい。
 
 
図鑑に没頭するもよし、大好きなサッカーの上達目指して指南本を眺めるもよし、もちろんファンタジーの世界に浸って想像の翼を広げるのもまたよし。その副産物として何かしらの学びが生まれればもちろん素晴らしいこと。
 
 
最近は学校の図書室にも漫画を入れるところが増えているらしいです。そこから一般の小説に手を伸ばしたりする子も多いとのこと。司書さんたちのセレクト命なんだけど、そういう楽しい図書館がどんどん増えるといいなあ。
 
 
 
 
 
 
ところで、「独学大全」で有名な読書猿さんのこちらの最新刊、読みたいときに所蔵がなかったから図書館派の私にしては珍しく購入。

 
女の子とフクロウの対話形式で構成されています。平易な言葉遣いで文字が大きくルビも多く振られています。
 
 
各ページの下部に脚注エリアが設けてあるので、小学校高学年〜中学生くらいを対象にしているのでしょうかね。
 
 
私は対話形式の指南書というのがちょっと苦手なのだけれど、内容がとっても良いのよ。
 
 
前半は「読みたいものを読みたいように読めばいい！」という内容。感想文を書くならこういうところに注力してみるとよいよ、みたいなことも書いてあります。
 
 
後半は「調べ物指南」的に図書館の上手な利用の仕方や情報を集める方策などについて熱く語られていて、独学大全のエッセンスをライトにまとめた感じ。
 
 
 
 
 
自分の子どもが大きくなって所謂「読書感想文」には縁遠くなってしまったけれど、今年もため息ついている子どもたちが大勢いるのかなあ…と思うとちょっと胸が苦しくなります。
 
 
 
 

#読書猿

#読書感想文

#夏休みの宿題
 
 
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