今朝の『NHKあさイチ』では『スゴ技Q 図書館活用術』というテーマで特集が組まれていました。
その中で印象に残ったことをいくつか書いておきます。
●レファレンスサービスのこと
レファレンスサービスで行き詰まったら児童書を探す』という司書さんの言葉。
たしかに児童向けの本は、そのジャンルについての全体像が分かりやすいし専門的なことも噛み砕いて説明してあります。
さらに子どもが調べ学習で使うような本というのはきちんとした専門家が監修していますから、情報の正確さという点でも二重丸です。
番組の中で『子どもが早寝早起きできない』ということに悩んでいたお母さんは、子育てのQ&A的な本ではどうも自分の悩みとぴったりしない模様。次に司書さんが案内してくれた児童書コーナー。睡眠についての本を読んでいるうちに自分の生活スタイルを変更してみようと思いつき、実践してみたら結果はバッチリ。
なんだか、まちの図書館におけるレファレンスサービスのお手本のようなケースですね。
●読み聞かせのこと
1歳ごろまでの赤ちゃんは、目から25cmのところでようやくピントが合うので、その距離に絵本を置いてあげること。
ゆっくりページをめくり、めくったら20秒くらいはそのページにとどまること。赤ちゃんは目のピントを合わせるのに時間がかかるので…というのが理由だそうです。
また赤ちゃんの時期は形の認識が発達途上なので、顔が正面を向いている絵がオススメということ。『うさこちゃんシリーズ』や『いないいないばあ』がファーストブックとして鉄板なのはそのような理由なんですね。
ちなみに我家で小さい子ども達に人気絶大だったのは『がたんごとん』。
子どもを膝に乗せて『がたんごとん』の言葉と一緒に膝を揺らしてあげるのがお気に入りでした。何度も何度も読まされた思い出の本。うちに遊びに来た子があまりにもに入ったものだから『あとで本屋さんで買ったのよ』というお母さんもいましたね。
1歳を過ぎて物語がだんだん理解出来るようになったら、あまり大袈裟な抑揚はつけない方がよいこと。
抑揚つけすぎると、こどもは読んでいる人の方に気をとられてお話に集中しないそうです。たしかにVTRでふた通りの読み方で子どもの反応を比較したら、大袈裟な読み方をしている時は子どもの視線がチラチラと読み手の方に動いているのがよくわかりました。。
よみきかせの研修会などでも『大袈裟に抑揚をつけずにさらっと読んで下さい』と言われたことがありますが、本の内容に浸るために大切なことだったのですね。
こどもにウケることが目的でない場合は大事なことですね。
●児童書の貸出が大幅に増えた読書手帳への記録
紹介された行田市の図書館では、自分で貸出記録を記したシールを発行できるようになっていて、子どもが自分で読書手帳に貼っていました。
この『シールを貼る』っていうのが、特に子どもには達成感があってよいのだと思います。
書名・著者名・利用日を自分で書き込むのは大人でも意外に億劫なもの。だから貸出記録がシール状にプリントアウトされるのは羨ましい!
今、行田市立図書館のwebサイトを覗いてみたら、通帳はwebサイトからダウンロードして自分でプリントアウトして作れるようになっていましたよ。
このようなシステムがない時は、ウイークリータイプのスケジュール帳を使うことが紹介されていました。かわいい付箋のようなシールに書名を書き込んでその日のところにペタリと貼っていましたね。
親御さんに余裕があれば、このような試みを子どもさんにしてあげると喜ぶでしょうね。自分で書くとまず続かないと思うので…。
他にも番組では国立国会図書館の紹介やら、簡単な本の修理の方法を司書さんに教わるというコーナーも。
『専用の修理テープ』ということばが出てきましたが、『セロハンテープは絶対やめてね!!』ともっと強調して欲しかったなあ。
破れたページをセロハンテープで貼ってしまうのを見かけますが、時間が経つとセロハンがパリパリに劣化してしまい、茶色く変色した糊だけが本に残るという悲惨なことに。
図書館では『やぶれてしまったら、自分で直さずにカウンターで言って下さい!』と呼びかけていますよ。特に子どもは『まずい!怒られちゃう!』と心配になってあわててセロハンテープを貼ってしまうのでしょう。
大丈夫。ちゃんと申し出れば怒られませんから。やぶれたままこっそり返却されてしまうと、スタッフの方が修理が必要なことに気づかず本棚に戻してしまうので、必ず伝えましょうね。
本はたくさん利用されていくうちにどうしても傷みますからね。傷んだ本はきちんとプロに修理をしてもらった状態で本棚に戻されるように、利用者の方でも協力していきたいものです。