読書メモがご無沙汰だったので、まとめて記載。
世間で話題になった頃に図書館で予約。ようやく順番がまわってきたこちら。
教育にも統計的な視点をもって取り組みましょうって感じでしょうか。やたらと『エビデンス』『データ』という言葉が出てきます。
教育政策に対しての意見としては頷ける点も多く、教育に携わるお役人の方々には是非とも参考にしてもらいたいと思いました。
でも目の前にいる一人の子どもに対してどのように接するかというのは、やはり親や教師の直感・経験を大切にした方が良いのではないかしら…というのが正直なところです。
例として挙げられているデータが海外(多くがアメリカ)のものが多いのがちょっと残念。その理由は日本では比較実験が出来ないからだそうです。
「ゲームは子どもに悪影響?」
「子どもはほめて育てるべき?」
「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」
個人の経験で語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!
と、かなりセンセーショナルな言葉に釣られて読んでみたわけですが、『なるほど!』と膝を打ちたくなるような結論が書かれているわけではありません。
日本という環境でその方法が是か非かという『エビデンス』がないという点で、どうにも消化不良な読後感です。
そういえば、かの『ゆとり教育』は何年にも渡る実験となってしまいましたねえ…。感覚的には、ゆとり教育世代とそうでない世代に明らかな格差が生じたと多くの人が感じていると思うのですが、何らかのデータとして政府は発表するべきなのではないでしょうか。
詰め込み教育は本当に良くなかったのか、それを解消しようとしたゆとり教育は功を奏したのか、失敗だったとしたらどのような点に理由があったのかなど、是非とも知りたいところです。
その他6月に読んだ本は
どちらもイマイチ。
特に『町内会』のほうは、筆者の意見を主張するためだけのQ&Aという感じ。アンチ町内会派の理論武装には格好の本かも。
扱われている事例が『今時こんなことしている町内会ってあるの?』というのが多いのも気になりました(出版年が古いせいもあるかもしれません)。
私は『条件付き町内会賛成派』です。
5年前の東日本大震災では、ご近所付き合いのありがたみを感じた人も多かったのではないでしょうか?
旧態依然とした町内会の悪い面をあげつらってばかりいないで、現代の実情にあった町内会に変化させつつ、自分たちが暮らしやすい地域づくりの手段としてその価値を見直してみても良いのでは?と感じました。