10月にかろうじて読んだ本のメモ。
1993年から2016年まで23年間続いていたNHKの『クローズアップ現代』。そのキャスターを務めた国谷裕子さんの初の著作。クロ現制作の舞台裏に迫った『クローズアップ現代』をみているような内容でした。
2016年4月から新たに『クローズアップ現代+(プラス)』とタイトルも一新して放送時間が変わってからはほとんど見ることがなくなってしまいましたが、国谷さんがキャスターをしていらした頃は毎日欠かさず見ていたものです。
キャスターとしてどのような姿勢で報道に携わっていたのかが詳しく書かれていて、良質な報道番組を制作する壮絶とも言える苦労がよくわかります。
単に英語の上手な帰国子女という理由でNHKで働くことになった後、毎日ひとつのテーマにたっぷりと時間をかけるというそれまでになかった形の報道番組のキャスターに抜擢された経緯。その後の苦労、言葉の力、インタビューという仕事に対する考え。テレビのこちら側からは見えない制作スタッフのことにも触れられていますが、国谷さんなくしてこの番組はなかったんだなあということがよくわかります。
国谷さん、本当にご苦労さまでした。
小さな頃からこのような教育を受けているフランス人と同じ土俵に立つ日本の若者はつらいね。
徳川慶喜は全く出てきません。明治の華族の家庭に生まれた女性の思い出話です。
これはつまらなかったなあ。ああしろ、こうしろ、これはいけない….と、学校の先生のお説教を聞いているみたい。