私は昭和の経済成長期に子ども時代を過ごし、学生時代と社会人になりたての数年はバブル期のまっただ中でした。
そのせいなのか、いわゆる『良いもの』が大好き。
当時のブランドブームとは距離を置いてはいましたが、『どうせ買うなら良いものを』派。
あれから30年、歳を重ねるにつれブランドものの良さというのも理解できるようになってきました。
世代論で判断するのは良くないのでしょうが、同世代の友人たちもみな同様で、集まると同じような価値観の話で盛り上がるので多分そう外れてはいないと思うのです。
この歳になって『着物でも着たいわ〜、娘たちにも着物を着せてあげたいわ〜』なんて思うようになり、着物屋さんのサイトやらヤフオクの中古着物なんかを眺めてみれば、『欲しい!』と思うものはやはりそれなりのお値段..。
バッグや靴なら本革製のきちんと作られた物、包丁や鍋のような道具、文具のようなちょっとした物でも『とりあえず』で作られた物って結局のところ愛着がわかないので、どうせ買うなら『良いもの』が欲しくなってしまう。
でもねえ、そういうものはお値段もそれなりだから我家の経済状態ではほいほいとは買えないのよね。
あれこれ買い替えたい物がたくさんあってね、無印良品やニトリでそこそこの物を買ってしまえば家の中がこざっぱりするのはよ〜〜くわかっているのよ。でも『欲しい!買いたい!』という気持ちが湧かないんだなあ….。何年か後に手放したくなるのが目に見えているから。
そのときに捨てるかどうしようかと葛藤したり、ごみ処理にかかるエネルギーを考えるとどうしても買うのをためらってしまう。
かといって、手入れをしながら長く使い続けられるようなものを買うだけのお金もない…のジレンマ。
そのようなわけで、どっちつかずの古ぼけたものをいつまでも使っている冴えない我家。
無印やニトリに行くと『これオシャレだよ、買おうよ〜』と子どもたちには言われるのですよ。
わかるんだよ、もちろん。『良いもの』とか『長く使えるもの』とかのこだわりなんて捨てて、とにかく目の前を小ギレイにして毎日をさっぱりした気持ちで過ごしたいんだよね。
でもね、欲しいものがない…。
ブツヨクがないわけではないの。むしろ欲しいものはた〜くさんあるの。私の手に届くところにはないだけで。
よく不思議に思うのは、ミニマリストさん達ってそういう物欲は本当にないの?…ということ。
私の中にあるミニマリストのイメージは『鍋釜はこれだけ、食器も白いシンプルなものだけ、服は無彩色なものを限られた点数徹底的に着回す….。』という感じ。
毎日手にする度に嬉しくなるような道具や食器、身につけるとグッと気分のあがるような衣類や服飾品を手に入れることには興味がないのかしら。
おうちの中がスッキリ綺麗なのはうらやましいのだけれど、それだけではなんだか寂しくない??と思ってしまうの。
やはり育った時代の違いなのかなあ….。
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