ショッピングモール内の本屋さんに平積みしてあった文庫本。
下の子に『読んでみる?』って聞いたら意外にも『面白そう!』という返事だったので買ってみました。
オックスフォード大学とケンブリッジ大学の面接試験に出された問題のなかから60ほどが並んでいます。(ちなみに両校をまとめて『オックスブリッジ』というのは初めて知りました。)
並んでいる質問は受験者の論理的思考力をはかるようなものばかり。
『こいつ、どんなこと答えるのかな』と出題側も楽しんでいるのではないかと。
例えば
オックスフォード<地理学>
自分がカリフォルニアにいない場合、カリフォルニアが存在していることをどのように知りますか?
ケンブリッジ大学<医学>
あなたは脳のどこがいちばん好きですか?
オックスフォード大学<法学>
コンピュータは良心をもつことができるでしょうか?
ケンブリッジ大学<歴史学>
歴史は次の戦争をとめ得るでしょうか
という具合。
各質問のあとには筆者の回答が述べられていますがあくまで筆者ならこう回答する、というものであって模範解答でもなんでもありません。
まえがきの中でも「読者に考える余地を残すために中立的な回答を心がけたので、実際の試験ではもっと違った受け答えをすることもあるだろう」という意味のことを書いています。
筆者もケンブリッジ大学の卒業とありますから、このような口頭試問を経て入学したワケですね。多分与えられる質問は一つではないでしょうし、答えに対してさらに質問があったりするのでしょう。
自分だったらどう答えるかなあと考えながら読むのはなかなか刺激的で面白かったです。
Amazonのレビューで、答えがないからモヤモヤするとか、どのようにでも答えられる問題で期待はずれという評価をつけている人もいましたね。
この質問に自分で答えることを楽しんだ上で、筆者の回答例は単なる一つの例だと受け止められる人向けでしょうか。
こどもたちは結構面白がって読んでいましたよ。
イギリスの文化的背景(宗教やシェークスピア文学とか)の知識が必要なものは難しいのですが、興味の持てるところだけ拾い読みしても十分面白いと思います。
続編が出ているようなので機会があったら読んでみたいわ。