昨日は零細自営業の老後資金(というかお金の使い方?)について、読んだ本の感想と絡めながら思うところをちょこっと書いてみました。
我家では、小規模共済のように所得控除の制度があってお得だとは分かっていても、必要なときにすぐには引き出せないのが怖くて『老後のため』としての備えはしていません。
商売というのは瞬間最大風速的に預金残高が大きくなる時があっても安心はしていられない。売上が大きければ支払も大きいし回収できないのに支払だけが続くようなこともたびたび。
だから常に出入りする金額を自分で意識しながらでないとお金を動かせないんです。気づかないうちに毎月決まった額が天引きされてしまうのは怖くて仕方がないの。
しかもサラリーマン家庭に育ち、自分自身も結婚するまでは会社勤めでしたから、大波小波で常にお金が流れている自営業生活に慣れるまでは本当に大変でした。
ひと月単位で予算を考え毎月決まった額を貯金するというサラリーマン家庭では当たり前のことができないので、どうやってお金を残していいのかさっぱりわからず。ボーナスもないしね。
それでもある程度の貯蓄をしていかなくてはならないと思い、少しでも余裕のある時には急な出費や教育費への備えとして別口座に移すようにしていました。
あれから20年近くが過ぎた今、売上は下がるわ子どもの教育費はうなぎのぼり。毎月の家のローン・国民健康保険・固定資産税・車検費用など絶対に払わなくてはならないものだけでいっぱいいっぱい。
その当時別にしておいたお金のおかげで、大きな支払や学費をなんとか賄っている状態なので、流動性のない積立を組まなくてよかった…と正直なところ思っています。
家のローンについても、当時は月額の支払をもっと多くして返済期間を短くしたかったにも関わらず銀行のOKが出ずに毎月の返済額が少な目になってしまったこと、今となっては感謝したいくらいです。
家のローンといえば、昨日取り上げたこちらの本↓にも書いてありましたが、自営業はなかなか住宅ローンを組むのは難しいです。
我家の場合、降って湧いたようなナイスな物件を見つけ『買っちゃおう!』と決めた時はたまたま売上げが多かった時期。
当時借りていた家賃に匹敵する返済額でなんとかローンを組めると思ったのに、銀行はなかなか首を縦に振ってくれなくてね。
とりあえず直近の3年間が右肩上がりだったことと、節税なんて意識せずに真っ当な額の税金を納めていたのが幸いしてなんとか事業資金の名目でお金を借りることができたのです。
もっとも金利は一般的な住宅ローンに比べたらずっと高くて悔しい思いもありましたけどね。
それでも節税ばかり優先して課税所得を抑えていたら多分ローン組めなかったであろうことを考えると、何が幸いするかわからないものです。