気合いの入れ直し。【試験対策】 図書館文化史(7)ー司書課程受講物語 (92)ー

先日受けた『図書館制度・経営論』の試験が散々だったので、2/10に受験予定の『図書館文化史』はしっかり準備して受けようと心に決めました。
 
そもそも『図書館制度・経営論』は自分の中でヤル気が沸かない科目だった上に「年が明けてからゆっくり対策しよう〜」という目論見がはずれ、仕事が大忙しで全く試験対策ができなかったのです。
 
返却されたレポートを読み直しながらテキストを再読するも、結局法律関係を覚え直したくらいしか対策できず。
 
もやもやした気分のまま受けてしまったら案の定、答案用紙を前にして固まってしまったのでした。
 
 
そんなわけで、せめて最後の科目くらいは納得した答案が書けるように準備しようと気合いの入れ直しです。
 
『図書館文化史』の試験については、夏のスクーリングで一緒になった方たちが出題の形を教えて下さったのでどこを重点的に覚えればよいのかがなんとなくつかめています。
 
そして出題形式も、並んでいる語彙からの選択・穴埋め・重要事項についての簡潔な説明記述とのこと。
 
夏に受けた『図書館サービス特論』と同じ先生が担当ということもあり、その時のレジュメに書いてあることや講義されたことが中心に出題されるということも把握済み。
 
・記録メディアや書物の形態変化の歴史(粘土板・パピルス・パーチメント、巻子本〜冊子など)
・図書館的形態の歴史(芸亭、金沢文庫、家光の紅葉山文庫、大惚の貸本屋)
・アメリカ公共図書館の発展(米国議会図書館、フィラデルフィア図書館、カーネギー財団による図書館振興、米国ALA、デューイなど)
・戦後日本の公共図書館の発展(「中小レポート」や「市民の図書館」関係、各種図書館)
 
これらを中心にきちんと復習し、それぞれの項目について自分の言葉できちんと説明できるようにするのが目標です。
 
あと3週間。うまくいけばこれが最後の試験ですから、最後くらい悔いのないようにしなくては!
 
 
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じわじわと終わりが見えてきた。【レポート返却】 図書館文化史(6)ー司書課程受講物語 (91)ー

返却された『図書館文化史』レポートの続きです。
 
書物の歴史は盛りだくさんで大きな流れをずらずらと書くだけで終わってしまっていました。
 
考察の浅い部分をピシリと指摘されています(泣)。
 
第2課題
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【第2設題】 
紙登場以前の記録メディアの変遷と書物の形態変化について説明しなさい。
 
 
【はじめに】
 紙が発明されるはるか昔から、人々は多様な素材を媒体として情報を記録しきた。記録メディアと書物形態の歴史を知ることで「記録された知識の集積場所」としての図書館の成り立ちを理解したい。
 
 
【本文】
 絵や文字を用いて記録を残す行為は、紀元前3500年頃には既に世界各地で行われており、文明の発達とともに知恵や知識を保存し後世に残そうとする工夫が生まれた。それらの情報をひとまとまりの書物として整理・保管する必要性が高まると、書物の形は1枚の板や葉から巻物へ、さらには冊子体へとメディアの素材と協同的に変遷した。紙以前の代表的な記録メディアの特徴と、それが書物形態に与えた影響を以下にまとめた。
 
1.甲骨・青銅・石板:古代中国(B.C.16~11)では甲骨や青銅器に占いや記念の記録を刻んだ。また身近な材料である石板は洋の東西を問わず現代に至るまで広く使われている。これらの素材は保存性は高いが彫る手間がかかり重量も大きいため大量の記録保管するには適さない。
 
2.粘土板・蝋板:粘土板は粘り気のある土に水を加え捏ね伸ばした半乾き状態の板に先端の尖った筆で文字を記して乾燥または焼成したものである。B.C.3000年頃の古代メソポタミアの遺跡では文書を記録した数万枚の粘土板が発掘されている。粘土板はひとまとまりに綴られることはなく棚に積み上げて保管していたようである。その後B.C.7世紀頃のアッシュルバニバル図書館では、粘土板の他に木版の凹みに蝋を注ぎ固めた蝋板を使用した文書の存在が蒐集記録に記されている。蝋板は複数枚をつなぎ合わせた折り本の形態で使うこともできた。
 
3. 竹簡・木簡・貝多羅・パピルス:東洋では、竹や木を薄く細長い短冊状に加工した竹簡・木簡や、ヤシ科の植物の葉を乾燥させ紐で中央を束ねた貝多羅が使われた。古代中国では竹簡・木簡を紐ですだれ状に綴り巻子本とした。また西洋ではナイル川流域に自生するパピルス草の茎を切り開いて縦横に重ね圧縮したパピルスが古代エジプトで生まれた。薄く柔軟性があり、糊でつなぎ合わせた巻子本の形態で利用できた。パピルスは周辺諸国にも輸出されB.C.3500年頃からB.C.1000年頃までの長期間使われた。これら植物を材料としたメディアは軽量で経済的であったため大量の書物が作られるようになったが、巻子本は収納に多くのスペースを必要とした。また読むには両手が塞がることや、必要な情報へのアクセスには広げたり巻き戻しの手間もかかることから、後に登場する冊子体に比べ、使い勝手のよい形態ではなかった。
 
4.獣皮・羊皮紙:動物の皮に絵や文字を記すことは古くから行われていたが、B.C.2世紀頃には洗練された皮メディアとしての羊皮紙が小アジアのベルガモンで生まれた。山羊や羊の皮を薄く張り伸ばし滑らかに磨いた羊皮紙は、パピルスと異なり両面に文字を書き込め丈夫で柔らかいのが特徴で、折り曲げた複数枚を糸で綴じ合わせ、木板の表紙を付けた冊子体の書物を生んだ。巻子本に比べ大量の情報をコンパクトに記録・保管でき検索性に優れた冊子体の登場は書物形態の大転換となり、紙と印刷が登場した後も現代に至るまでこの形態が使われ続けている。
 
 
【おわりに】
 時代を超えて残ってきた記録メディアに共通するのは、経済性も含めた入手の容易さと長期保存性であることが理解できた。今日紙での保存がスペースに限界を生じてきていることとデジタル情報が急増していることから、紙に代わる保存性の高い新たな記録メディアの問題は大きな課題である。情報を保存し後世に引き継ぐために、新たな記録メディアと保存形態についての知識について広く学び、新しい技術の動向にも注意を払いたい。
 
以上
 
 
【講評】評価:B
 合格ですが、記録メディア=書写材料の変遷が書物の形態に与えた影響についてはさらに考察しましょう。なぜその材料がその時代、その地域で書写材料として利用されたのかも考えてみましょう。地中海世界と東アジアは独自に発展しましたし、製紙技術・印刷技術は中国から伝播しました。書写材料と書物の形態もなぜその形なのか?各地域に置けるその必然性を考える必要があります。その結果は、書物の排架の仕方にも影響するでしょう。なお記録は極めて日常的な行為です。そのためには継続して入手しやすい材料が必要だったと考えられます。その様な観点からも考察を深めて下さい。発展として製紙技術と印刷技術の伝播についても理解を深めましょう。 
 
(講評に興味のある方は、【講評】以下の行をマウスでドラッグしてハイライトさせて下さい。)
 
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最後のレポートが返却されました。 図書館文化史(5)ー司書課程受講物語 (90)ー

11月に提出した『図書館文化史』のレポートが返却されました。
 
結果は無事合格。これで既に申し込んである2月の終了試験を受けることが確定です。
 
司書に興味のない方にとっては毎回スルーなレポートネタですが、聖徳の通信課程で頑張っているご同輩の励みになれば幸いです。
 
 
第1課題
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【第1設題】 
戦後(1945年以降)、日本の公共図書館が急速に発展したのはいつ頃からか。また発展した要因について論じなさい。
 
 
【はじめに】
 民主的な憲法の思想に支えられた新しい図書館法が1950年に制定され、日本の公共図書館は「開かれた図書館」へと方向転換した。しかしながらその理念を具現化した図書館活動の広まりは1970年代に入ってからのことである。戦後約20年間にわたる公共図書館の低迷とその後の急激な発展の要因について考察した。
 
 
【本文】
1.図書館法制定後の停滞
 戦後、民主的な公共図書館のありかたを方向付けたのはCIEであった。CIEは全国にモデルとなる図書館を設置し新しい図書館像を示すとともに、市民に向けた理念の普及にも力を入れたが、占領終結後の図書館界はそれを生かすことができなかった。その理由に、市民・図書館員の両者が戦前の図書館のイメージを脱却できていなかったことがある。乏しい予算のために、市民の知的要求に応えるだけの蔵書を用意できず、市民にとっては相変わらず学生の勉強の場でしかなかった。また利用不振の解決策として図書館がとった不読者層開拓の活動も、戦前の読書指導や思想教育的な発想の枠を出ず、個人の自由な読書へ繋げられなかったのではないか。貸出は行われず館内の閲覧手続きが戦前と同じく煩雑であったことも、図書館への期待を萎ませる原因となったであろう。
 
2.「中小レポート」と「市民の図書館」
 このような停滞を打破するきっかけは、日本図書館協会が全国の代表的な中小規模館を調査し、そのあり方についてまとめた報告書「中小レポート」と、日野市立図書館が移動図書館1台で始めた実践をベースに具体的指針をまとめた「市民の図書館」であった。求められればどのような辺鄙な場所へも出向き、要求された資料は必ず用意するという市民の要求に徹底的に応える日野のサービスは市民の意識も大きく変え、新しい図書館の姿を世に示すこととなった。「市民の図書館」では、「中小レポート」の内容を実践を通じて検証した結果として具体的に示し、他の図書館の手引きとなった。「中小レポート」に携わった委員が各地で核となり、周辺の図書館も互いに影響しあいながら「資料提供・児童奉仕・全域網」を重視した活動を大きく発展させていった。
 
3.文庫活動と住民運動
 このような図書館界の動きと並行し、この時期急増していた文庫活動、すなわち浪江虔の農民文庫、町田市の地域文庫、石井桃子に影響を受けた母親らによる家庭文庫などがその活動を通して連携し、図書館の発展に寄与したことも見逃せない。当時環境問題や消費者問題に対する多くの住民運動がおきており、文庫活動を通じて読書環境や図書館について自ら学んだ市民が図書館づくり運動へと動いたのは自然な流れであったと推察する。
 
 
【おわりに】
 戦後の公共図書館の成長は、図書館法という土壌に理念の種が蒔かれ、模索から生まれた芽を市民が育てたといえる。図書館の投げかけに対する市民の反応が原動力となり、互いに呼応し合いながら成長を始めた時期に出された都の図書館振興策の影響も大きかった。好調な経済、地域住民の高い学習意欲と教育への関心の高まりなど社会全体の空気もプラスに働き、戦後民主主義への希望が図書館への期待と結びついたことが公共図書館の急激な発展を促したと推察する。翻って今日の図書館と市民の関係はどうだろうか。情報はテレビやインターネットからで十分、図書館は余暇を過ごすだけの場と認識されつつあるのではないか。予算不足を理由に図書費や専門職員の減少を許し続けることはいずれ図書館の存在意義を大きく後退させる。図書館について学んだ経験から、この危険性を地域社会全体の問題として考えてゆきたい。
 
以上
 
 
【講評】評価:A
 合格です。公立図書館の飛躍的発展は1970年代であり、ポイントは『中小レポート』と『市民の図書館』です。中小レポートはなぜ必要だったのか?その後、どの様な影響を与えたのか?その点はsらに学習して下さい。特に日野市立図書館については前川恒雄著『移動図書館ひまわり号』(筑摩書房、夏葉社より2016.7復刊)を是非読んでみてください。テキストでは知ることのできない図書館サービスの本質を知ることができるでしょう。『中小レポート』『市民の図書館』も必読です。市民による図書館づくり運動も発展要因の一つです。市民が主催する家庭文庫は資料不足で石井桃子さんの様にはうまくいかず、その結果、例えば町田市の地域文庫を公共図書館が支援する仕組みが出来、市民からの働き掛けでで図書館が発展した事例もあります。 
 
(講評に興味のある方は、【講評】以下の行をマウスでドラッグしてハイライトさせて下さい。)
 
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【冷や汗たらたらの科目終了試験】『図書館制度・経営論』(6)ー司書課程受講物語 (89)ー

『図書館制度・経営論』の科目終了試験を受けてきました。
 
レポートを書くときからどうも苦手だった科目。
 
法律関係はいいとしても、「経営」とか「計画」とかどうも自分の中で消化できできておらず、結果試験も心もとない感じで終了。
 
 
試験は大問がひとつだけの論述形式。
 
『○○○○が必要なのはなぜか。理由を述べよ。』
 
大きなテーマで「なぜか?」って聞かれても…。そもそも論だわ。
 
 
B4大のスペースがある解答用紙にひとことで終わるわけにはいかないしねえ。
 
その内容について知っていることを書き連ねるだけでちっとも理由を述べてないよね…な論述になってしまいました。
 
文字で埋めているのに書いても書いても核心を捉えていない空っぽな文章にしかならず、砂の上を歩いている感じで過ぎた60分。
 
会場の暖房が効きすぎているのと冷や汗で汗びっしょり。
 
 
合格する気がしない…。
 
 
論述形式というのは自分の得意分野なら万々歳だけれど、自分の中で納得できていない分野だと全く歯が立たないんだね。
 
これなら法律や政策関係の知識を問われる試験の方がマシだった〜!
 
2月に『図書館文化史』の試験を受けて終了の心づもりなんだけど、この土壇場にきてもの凄い不安に苛まれています。
 
 
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参考資料にDVDも加えてみた。図書館文化史(4)ー司書課程受講物語 (88)ー

書き上げてしまった後ですが、「図書館文化史」の参考資料追加です。
 


古い16mmフィルムをデジタル化してDVDにしたもので、戦後の図書館史を知る鍵となるとなる貴重な2本の映像が入っています。
 
ひとつは、GHQの占領下教育方面を担当したCIEが製作した『格子なき図書館』。
 
戦前の日本の典型的な図書館像と新たな図書館法の理念に基づいた民主的で開かれた図書館像を対比して描かれています。
 
『格子なき図書館』の方は『図書館サービス特論』のスクーリングで見せていただきました。戦前の図書館の姿は知識としては知っていても、文字で読むのと映像で見るのとでは大違い。
 
開かれた図書館の紹介としては、開架書架で自由に本を手にとる人の姿や、全ての人に本を届けるサービスとして山間の村に移動図書館が廻る様子なども納められています。
 
ほんの50年前にこういう時代があったとはなんともいえない気持ちになります。
 
 
もうひとつの映像『図書館とこどもたち』は、戦後日本の公共図書館のあり方に大きな影響を与えた日野市立図書館の様子を、日本図書館協会が記録に残したもの。
 
移動図書館の到着を心待ちにし、狭い移動図書館の中でこどもたちが楽しそうに本を手にとっている姿などを見ていると、この時代いかに本が求められていたのかがよくわかります。
 
付属のブックレットも秀逸で、CIE映画に関する解説やそれをデジタル化するに至った経緯にも触れつつ、戦後の図書館史のポイントが過不足なく解説されているので、司書を志す人には必見ですよ。
 
 
 

Amazonでは中古しか取扱がないようですが、出版元の日本図書館協会のECサイトではカートに入れられるようになっていましたよ。
 
今回に限らず、レポートを書くにあたり読んでみたいと思った本のほとんどが、古い物も含めて図書館で簡単に手に入ったことは大変ありがたいことでした。
 
図書館というのは、そのように古くて需要は少なくても、過去を知るのに必要となる資料をきちんと保管しておいてくれるところ。
 
書店ではいっとき話題になった本でも人々の興味が薄れればさっさと店頭から姿を消してしまいます。
 
後の時代の人が何かについて知りたい時に、必要な資料を必ず提供するのが図書館の仕事。
 
古かったり、社史のように通常入手できないような資料で、たとえ自分の館に所蔵していなくても、日本中の図書館からちゃあんと探して取り寄せてくれるのです。
 
 
 
余談ですが、神戸連続殺傷事件を起こした少年Aが書いた『絶歌』の出版が数年前に世を騒がせました。
 
当時、販売を中止しろ!とか図書館で受け入れるな!とかの声が大きく、購入をやめた図書館も多かったようです。
 
2015年7月に田井郁久雄さんという方が調査したところ、全国の公共図書館のうち17%しか所蔵していなかったそうです。
 
市町村立図書館を支える立場である都道府県立図書館では12館。なんと全体の1/4という結果だったそうです。
 
私の住む自治体についていえば茨城県立図書館には所蔵がなく、県内で所蔵していたのは8館でした(2018.11.15現在、横断検索ネットワークに参加している40館について)。
 
2015年7月の調査では5館でしたから、あとから寄贈があったりしたのかもしれませんね。
 
これほど大きな事件ですから、後々この事件について詳しく調べたいと思う人も出てくるでしょう。そのとき加害者本人の著作があるとなれば必ず目を通したくなるはず。
 
遺族への配慮や若い世代に与える悪影響などに無頓着であってはいけないと思いますが、過剰な自主規制や忖度はいずれ自分たちの首を絞めることになるはず。
 
 
いつも利用している水戸市立図書館では、発売当初に所蔵され予約が殺到していました。1冊のみでしたから、順番が廻ってくるまで何年待ち!?という状態だったのを覚えています。
 
今では貸出しもすっかり落ち着いたのか、開架室に並んでいるのを先日見かけました。
 
全国の公共図書館が購入を見送ったり、閉架やカウンター別置で館内閲覧のみとか複写制限などの対策をとった中で、過剰反応の世論に流されず図書館の原則通りに提供していることを市民としてとても誇らしく感じています。
 
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