社会は変えられる【読書メモ】

政治家への忖度問題が話題になるようになってからというもの『官僚』に良いイメージはありません。
 
ものすごく優秀な人達なのに、一部の人の行動がこんなにも全体のイメージダウンを誘ってしまう良い例だわね。
 
一方、先日も記事に書いた村木厚子さんやこの本の著者のような方もいるわけで…。
 
 
経済産業省の現役の官僚が書いた、これからの日本のあり方に対する提言。
 
しかも単なる机上論や絵に描いた餅ではないの。
 
数々の自分の経験から、やろうとさえすれば実現できるのだという希望をもたせてくれるのです。
 
強烈な縦割り構造の中で、大蔵省をはじめとする他省庁管轄の法律まで替えさせてしまうような仕事ぶりはスゴイとしか言いようがありません。
 
こんなに赤裸々に国家行政の裏幕をオープンにしてしまって大丈夫なの?と心配になるほど。
 


 
国全体を俯瞰して問題点をあぶり出し明確なビジョンを示す。
 
その遂行のために省庁の垣根を超えて人を動かし新しい仕組みを作る。
 
しかもこの方入省して数年後から既にこのような仕事をいくつもしているのです。
 
解決すべき政策課題はどこにでも転がっていてそれを解決する鍵も現場にあると。
 
知識や常識にとらわれて『仕方ない』と諦めてしまうか、おかしいものはおかしい、と行動するかの違いだと言います。
 
 
大学を卒業し当時の通産省に入省したたのが私と同じ1989年ですから、年齢的にもまだ50代前半。
 
この本に書かれているのは、ご自分の過去の実績とこれからの社会保障制度についての提言が中心ですが、一番のメッセージははやり『社会は変えられる』ということだと思います。
 
官僚ともなると政治家からも国民からも風当たりが強いことでしょうが、後輩の官僚に『国の政策や法律さえも自分たちの力でかえられるのだ』と励まし続けていただきたいです。
 
 
 
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人気の本を斜め読み【読書メモ】

どちらも斜め読みできちんとした感想が書けないのですが、とりあえず最近読んだ本の記録として。
 


9回の出撃から生還した特攻兵の実話。
 
これはオススメ。もう一度ゆっくり読みたい。
 
 
 

キャッチーなタイトルとはちょっと印象が違っていました。
 
前半は、どのように現代の道徳観が形成されたかを裏付けるための文献紹介に割かれています。
 
後半は筆者の鬱憤を並べただけの感が否めません。
 
もうちょっと広い視点からの考察が展開されていると面白かったのだけれど…。
 
 
 
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こんなお弁当本を待っていたのよ!

4月になったらお弁当の日々が始まります。
 
毎朝お弁当を作るなんて上の子が高校生の時以来。
 
朝に弱くて料理も得意じゃない面倒くさがり屋の私にとって、毎朝お弁当を作るのは鬼門と言っても過言ではありませぬ。
 
遠足やら部活の試合など年に数度なら冷凍食品とかでむにゃむにゃ〜っと誤摩化せるけど、さすがに毎日同じ冷食を使うわけにもいかないし…。
 
というわけで、この時季本屋さんで山積みになっている弁当本の中からこんな本を買ってみました。
 


 
ブログで人気の方なんですね。知らなかったわ。
 
離乳食用の容器を利用して、市販の冷凍食品のような作りおきを用意しておくというのはナイスアイデア。
 
同じようなことを考えて実行してみたこともあるのだけれど、メニューがイマイチだったのかあまり活用できずじまいでした。
 
このレシピ本に載っているおかずはどれもこれも、手軽に出来そうでしかも美味しそう。
 
冷凍に使う容器やおかずカップの選び方、詰め方のちょっとしたコツなども『なるほど〜』な内容が盛りだくさん。
 
大きさの揃った容器を使って、冷凍庫にも専用のスペースをきちんと確保するというのも大事なポイントかも。
 
たくさん平積みになっているお弁当本を1冊1冊比べてみたのだけれど、この本はピカイチ。
 
おかずの種類や組み合わせ方などかなり私のツボにハマってくれました。
 
4月からのお弁当づくり、目新しいお弁当グッズの力も借りてちょっと頑張ってみようかという気持ちが湧いてきましたよ。
 
 


 
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関係性の貧困から生まれる不幸を考える。【読書メモ】


 
この著者のことをあれこれ悪く言う人も多いようですが、自分の経験から得た問題意識をきっかけにまずは動き出していることが素晴らしいと感じます。
 
しかも意見の表明の仕方として出版という形をとるというのも評価すべき。若い女性が顔も本名も出してこのような活動をするのは危険もともなうし、実際に嫌な経験もしているそうです。
 
ツイッターや書評など匿名の場で重箱の隅をつつくような批判をする人の多い中、その勇気と行動力に拍手したい。
 
 
著書のレビューやこの方の名前で検索すると出てくるサイトを読んでいると、女子高生の方に非があるような意見や、一部分だけ見て揚げ足取りするような意地悪な意見も多いのね。ちょっと驚き。
 
しかも男性と思われる方のレビューに批判的なものが多いのも、なんだかなあ…という気がします。
 
伝わらない相手に書ける時間とお金、エネルギーが凄く無駄!と言い、とにかく『つらい思いを抱えた10代の女の子を支える場所を』と自分の信じる道を突っ走る姿に、日本の若者も捨てたもんじゃないね、と思うのでした。
 
村木厚子さんや瀬戸内寂聴さんが展開している『わかくさプロジェクト』が、支援を目的としており、つらい状態に置かれている女性達を支援者(組織)へ繋げていこうとしているのは、やはり様々な経験・人脈・社会に与える影響力の強さがあるからできること。
 
このような人達には政治をも動かすような大きな役割を担っていただきたいです。
 
一方、仁藤夢乃さんの活動は当事者目線。少女達の居場所の選択肢を増やし、もし求められれば年齢の近い女性としてそばに寄り添うよ…という『上からじゃない』目線。
 
東京都の支援などを受けてはいるようですが、当事者目線でしかできない活動を担っています。。
 
順調なレールの上をきちんと歩いて来ただけの大人には真似できない大事な役割がある。
 
 
自分が何も出来ないことが情けないですが、まずは知ること・問題意識を周囲と共有することから始めたいと思わされました。
 
 
 
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なぜ人と人は支え合うのか【読書メモ】

「障害者の生きる意味」を問う声に、僕の答えを示したい…映画「こんな夜更けにバナナかよ」原作者の渡辺一史さんが新著(上)
 
ヨミウリオンラインでこんな記事を見つけたので早速借りてきました。。
 
映画の原作である『こんな夜更けにバナナかよ』はさすがに人気で順番待ちなので、こちらから。


 
2003年に『こんな夜更けにバナナかよ』が刊行されてからから15年。その当時の体験をもっと広い視野でとらえ返してみたいと取り組んだのが本書である、とあとがきに書かれています。
 
『バナナ』の方は映画も見ていないし原作も読んでいないのですが、本書を読むと大体のことがわかります。
 
著者が若かった当時の経験から気づかされたこと感じたことを時間をかけて深堀りし、より正確な言葉で書き直したというイメージで読みました。
 
『バナナ』から本書が出版される15年の間に相模原の障害者殺傷事件(2016年)が起きます。
 
事件を起こした植松被告の『障害者は不幸を作ることしかできない』という考え方に、社会が大きく心を動かされた事件でした。
 
『そんなことない』と頭ではわかっていても、実際に重度の障害者との関わる経験がない人間にとって『そうだよね、周りの人も大変だし…』となんだか植松被告の主張に一理あるような気がしてしまいます。
 
おそらく健常者であろう我々多くの人間が頭ではわかっているつもりでも、実際のところなんだかもやもや…..というこの件に関する明確な答えがこの本の中にはあると感じました。
 
 
私自身、若い頃にJICAを通じて途上国暮らをした際にちょうど同じようなことを考えていたんですよね。
 
若気の至りそのもので何かを『してあげる』つもりで行ったはずなのに、社会人としての経験もロクになく、言葉もたどたどしいアジアからやって来た女の子に大したことが出来るはずもなく、振り返れば現地の人達に助けてもらうことの方がずっと多かったのです。
 
途上国、すなわち自分の国より劣った状態に置かれている人達に何かをしてあげる、という今思えば随分と生意気で高慢ちきな考えを持っていたものです。
 
自分の力がそもそも足りないことを差し引いても、気候も文化も異なる社会へ入っていくのだからフラットな視線で謙虚に物事を捉えなくてはいけなかったと気づいたのは赴任して随分と時間が経ってからでした。。
 
その時に得たことがその後の自分の感じ方・考え方に大きく影響していることは言うまでもありません。本当に得難い経験でした。
 
自分が役に立てる場面もあれば、助けられ教えられることもあるというのは、障害者について考える場合も同じなんですよね。
 
障害者とか健常者とか途上国とか先進国とかとにかく社会のもろもろの問題って上下や強弱で考えるとうまくいかない。
 
そもそも強い人が常に強く生きていけるのかというとそんなことはなく、時として不自由な状態に置かれることもあるし、公的・個人的を問わず他人からの助けを必要とすることは往々にしてあるわけです。
 
弱い者や物理的な手助けを多く必要とする人が生きやすい社会は、誰にとっても生きやすい社会なのだと思うし、多様性を認めない社会は結局のところ自分たちの首を絞めていくことになるのではないでしょうか。
 
うまいこと感想をまとめることができないのですが、人と人、人と社会のあり方について考えさせられる1冊でした。
 
 
映画の原作となった前著はこちら。

 
 
 
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