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『キュボロ』だけじゃないよ、良いおもちゃ

藤井四段が幼少時代にお気に入りだったとマスコミで報じられて以来、大人気で品切れ続出の木製おもちゃ『キュボロ』。

『キュボロ』はスイス製ですが、他にも同じくスイス製の『スカリーノ』やドイツHABA社の『クーゲルバーン』があります。

いずれもそこそこ値の張るものですが、おもちゃやさんのサイトを覗いたら軒並み品切れになっていました。

お値段の他に何が違うかというのは、お店のサイトに詳しく載っていますし、写真を見れば積み木の角の仕上げや色合い等の違いも分かります。

ひとつだけ見逃しやすい点を上げるとすれば、積み木の基尺が違うこと。
『キュボロ』『スカリーノ』は5cm、『クーゲルバーン』は4cmですので、既に木の積み木をお持ちの方はそれに合わせると良いかもしれません。

我家には、上の子が幼い頃にサンタさんから届いた『クーゲルバーン』があります。サンタさんは三つのおもちゃのどれにするかかなり悩んだのですが、スターターセットの値段が若干安めなのと後から買い足せるパーツが多かったことに加え、すでに持っていた積木の基尺が4cmだったことが決め手となり『クーゲルバーン』を選びました。

結局パーツを買い足した記憶はないのですが、上の子・下の子合わせて15年以上活躍してくれました。ちょうどNHK-Eテレでピタゴラスイッチが人気だったのもあり、お友達がくると『ピタゴラスイッチやろう!!』と『クーゲルバーン』や積木を床いっぱいに広げて遊んでいました。

年齢・男女に関わらず楽しめるので、兄弟姉妹が一緒に遊びにきても飽きずに使え『レゴ』と並んで活躍したおもちゃです。

大きくなるにつれ作るものも凝ってきて、どうしたらスピードが出るかを考えてみたり、自分たちでルールを作ってゲームにして遊んだり、家の中のいろいろなものを組み合わせてみたりと大人が考えないような使い方もしていました。

ビー玉を沢山買い足して、上からざざ〜っと流すのもかなり楽しかったです。回収し忘れたビー玉が後々とんでもない場所で発掘されることもありましたけどね。

ぱっと目を引く流行のおもちゃは値段も手頃で、子どもが欲しがるので気軽に買ってしまいますが、数年もするとプラスチックの経年劣化でみすぼらしくなったり壊れたり。また年齢が上がると飽きて使わなくなったりしたので、そのほとんどは捨ててしまいましたが、これらの木のおもちゃは将来彼女たちの子どもが生まれるまで大事にとっておくつもりです。



余談ですが、これが『知育玩具』と呼ばれることには違和感があります。長く使えて汎用性も高く、子どもの発想力や創造力を刺激してくれるとても良いおもちゃだとは思いますが、子どもの『おもちゃ』ってそもそもそういうものだと思うのですよ。

トランプやUNOのようなカードゲーム、将棋やオセロ、バックギャモンなどのボードゲーム、積木もレゴも大人から子どもまで老若男女使い手のレベルに合わせて楽しめる。

1人で遊ぶこともあるでしょうし、また誰かと一緒に遊ぶことで相手の手の内を読んだり何手も先を想像したりと、心も頭も成長させてくれる素敵なツール。

『キュボロ』騒動も一過性のもので終わってしまう予感はしますが、これをきっかけに、多額の広告費をかけた商売っ気ムンムンのおもちゃやバーチャル世界にのめり込むようなゲームだけでなく、五感を使って遊べる息のなが〜いおもちゃが見直されるといいなあと思います。