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ポリーニの平均率クラビーア

巨匠ポリーニ。
冷たくて硬い演奏というイメージがあってずっと避けて通ってきた演奏家です。

若い頃の私は、もっと人間臭くて情感たっぷりなバッハが好きだったのだと思います。ベートーベンなんかも暑苦しいくらいの演奏が好きだった記憶があります。

先日ふと図書館で借りてみたポリーニが弾くショパンのエチュード集。かの吉田秀和氏に『これ以上、何をお望みですか』と言わしめた有名なCDです。

正直『私、もったいないことしてた〜!』と後悔しました。知的でキリッとしたピアノにノックアウトです。

その後、ポリーニ初のバッハの録音、平均率クラビーアの録音が2009年に出ていることを知りamazonで試聴。30年も前によく聞いていたグールドに手が伸びなくなっていたので、他の平均率が欲しいなあと悩んでいたところでした。

mp3ダウンロードのページからたっぷりと試聴してみました。
軽々としていて、もったいぶったところがなく知的。巨匠の演奏だというのにちっとも聴いていて疲れてこない。

『しめしめ』という気分で早速購入決定です。。

若い頃は、その写真からも人を寄せ付けないような雰囲気がありましたが、このCDのジャケット写真も公式プロフィール写真もすっかりお年を召して、素敵なおじいちゃまという雰囲気です。

第1巻のみ2枚組のCD。マーケットプレイスならアメリカからの発送品が1500円そこそこで買えるんですよ。ついでに前々から欲しかったベートーベンのディアベリ変奏曲もポリーニ版に決定。こちらも1,000円以下ととっても嬉しい価格なので一緒に注文してしまいました。


録音の雰囲気は残響が長くふわっとした印象ですが、音の粒が美しく正確な演奏。といって冷たさを感じるわけでもなく、歳を重ねたポリーニの人生終盤のバッハというしみじみとしたものを感じます。

(ポリーニの鼻歌というか唸り声?が入っています。かなり全体的に歌いながら弾いている様子なので、そういう音が一緒に入ってしまっている録音が嫌いな方にはおススメできませんが….)

ポリーニの録音がこれからあと何枚出るのか….。今回買った平均率第1集の続き第2集も早く聴きたいものです。


最近の自分的定番であるペライアの清廉な感じとはまた違う、孤高の演奏。
自分が歳をとったゆえなのかはわかりませんがどうも近頃は無色透明の演奏に魅力を感じるようになってきています。

ペライアの優しい真珠のような音での清々しい演奏と、クリスタルビーズのような音で奏でられる媚びないポリーニ。どちらにもすっかり魅了されてしまっています。




nyan