11月末に提出した『情報サービス論』のレポートが返却されてきました。
9月末に提出した『図書館概論』のほうはまだなので、先生によってかかる時間が随分と違うようですね。
結果はどちらの課題も『B』ということでかろうじて合格といったところ。
お恥ずかしいですが提出したレポートをそのまま記載してみます。
【第1課題】レファレンスサービスのプロセスを解説し、注意すべき点を述べなさい。
はじめに
レファレンスサービスとは、利用者の情報要求に対して図書館員が調査・探索を行い、情報・資料提供による回答を行うサービスである。その探索過程であるレファレンスプロセスについて注意点とともに以下に述べる。
本文
(1)質問の受付
質問のタイプを①図書館施設に関する指示的なもの、②図書の選び方や検索方法について助言を求めるもの、③即答可能な事実に関するもの、④複数の情報源を用いた調査を必要とする複雑な事実に関するもの、に区別する。必要に応じて質問者の属性・質問内容・探索過程・情報源・回答内容・担当者を記録する受付票を作成する。
(2)質問内容の明確化
質問者の請求について、係員と質問者の意識が一致しているかを確認する。係員の予断を交えずにより多くの情報を引き出す援助が出来るよう、質問者の心理を理解し信頼関係を作ることが大切である。
(3)質問内容の分析と解釈
質問内容の分析とは、質問内容を「与件(何について)」と「情報要求(どのようなことを)」の二つの構成要素に切り分け、一般的な概念の組み合わせ(ディスクリプタ)で表すことである。さらに分析の結果を類型化し、探索システムに適した索引語に再構成する「解釈」を行い、質問内容と情報源を結びつける。
(4)探索方針の決定と探索の実行
情報源(レファレンスブック)の特定及び検索キーワードを決定し探索を実行する。その際、調査内容に応じて次のことに留意する。①必要とする情報の期間、②提供する情報の言語、③必要とされる水準と量、④回答様式、⑤質問者と係員が許容可能な探索時間
(5)レファレンス質問の回答
(1)〜(4)の過程を経て得た情報を質問者に提供する。質問者が回答に満足しなければ必要な段階に戻りやり直す。回答の様式については日本図書館協会の「参考事務規程」に示されているように、軽微な質問については資料の裏付けのあるものに限り回答を与えるが、原則としては資料の提供にとどめる。その際信頼できる複数の情報源を提供することが望ましい。また、内容について係員が適否を判断せずそのまま質問者に提示するよう留意する。要求にあう回答が得られなかった場合、他の図書館や専門機関等を紹介すること(レフェラルサービス)が必要である。
回答を与える例外として、先の「参考事務規程」では次のようなケースを示している。①他人の生命・名誉・財産等に損害を与え、または社会に直接悪影響を及ぼすとみられる問題、②医療・健康相談、③法律相談、④身上相談、⑤過程・将来の予測、⑥学校の宿題・懸賞問題。①については質問の段階で受け付けない。②〜⑥は回答を与えないかまたは慎重に対処する。ただし②や③のような場合は国や自治体の相談窓口を案内することも考慮すること。
おわりに
インターネットの発達で必要な情報を容易に得ることが可能な昨今、質問者と係員がコミュニケーションをとりながら行う情報探索は「オーダーメイド」の課題解決法といえる。利用者の要求を丁寧汲み取ることで、質問相談のやりとりの中から質問者自身が思わぬ気づきを得たり、種々の資料が提供されることで思わぬ視野の広がりを期待することもできる。よりよいレファレンスサービスのために、プロセスの技法を習得するとともに、良好なコミュニケーションを図る力を身につけていきたい。
以上
【講評】評価:B
合格です。なお次の点も考えましょう。
1.回答してはいけない事例は、なぜ回答してはいけないのでしょうか?その理由を利用者に説明出来る様考えましょう。
2.公立図書館におけるレファレンスの意義を考えてみましょう。
(講評に興味のある方は、【講評】の下の数行をマウスでドラッグしてハイライトさせて下さい。)
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講評のコメントにあるとおり、なぜ回答してはいけないのかを利用者に説明出来るように自分なりに考えてみようと思います。