健康保険のこれからはどうなってしまうの!?を国民皆で考えようというwebサイト。
『あしたの健保プロジェクト』
『ご意見募集』から自分の意見を送ることもできるし、『みんなの声の掲示板』では公開されている意見にポチっと『いいね』投票をすることもできます。
掲示板に載せられた意見の多くは現行制度に関する不満で、私も共感できるものがたくさんありました。
このサイトを見ているのは健康な現役世代が多いでしょうから、そのような偏りが生じる前提で読むべきとは思いますが。
その中でこれはちょっと…と思うのは、『高齢者の負担を上げろ』『たくさん使った人は翌年の保険料を引き上げる』というもの。
後者は自動車の任意保険のイメージでしょうかね。使わなければ等級が上がり掛け金が下がり、事故を起こして保険を使うと翌年の等級がダウンして掛け金が高くなるという。
この仕組みは民間の発想であって、公的な相互扶助の考え方にはそぐわないと思います。
だって、自分の身に置き換えたらそんなの怖すぎるもの!
保険のお世話になる場合というのは病気やケガで経済的にも苦しい状況に立たされるわけですから、そんな中保険料が上がったら?
少ないお金でやりくりする高齢者が病気になっても医者にかかれないというのも酷い話です。
高齢者の保険に手をつけるのであれば、所得が相当にある人から。
そもそも現役世代と同様に所得相当の負担をお願いすれば良いのでは?窓口負担も現役世代と同じ考え方で。
高額の年金所得や配当所得があってゆとりのある高齢者がちょっとした風邪で1割負担受診するのを、低所得かつ子育てにお金のかかる現役世代が負担するのはどう考えてもおかしいと思うの。
さらに、窓口負担の割合は現役世代も高齢者も区別なく診療内容によって変えるの。
医療機関でしか受けられない診療や投薬には従来通り1割または3割負担。
ちょっとした風邪や『なんとなく不安だから』『市販の薬を買うより病院で出してもらった方が安く付く』という安易な種類の受診にはもっと高い負担を求めれば良いと私は思っています。
特に『市販の薬を買うより病院で出してもらった方が安く付く』という考えはよくないよね。
これの対策が昨年から始まったOTC制度なんだと思うのですが、我家にはどうもイマイチ。
12,000円を超えた分が所得控除対象だし、特定健康診断をしている必要あり。しかも従来の医療費控除との併用不可。
これ使おうと思える人ってどのくらいいるのかしら。
花粉症や風邪だったらOTC薬を買う方が医療機関へ行くよりずっとお得になる制度でないとねえ。その上で公費負担分も少なくなるというwin-winの分岐点があるはず。
だって花粉症薬を1ヶ月分で計算すると、医療機関で処方して貰って3割負担のほうがOTC薬買うよりずっと安いのよ。
先日並行輸入業者さんから買ったジェネリックでトントンくらい。
こんな状況だったら『どうせ健康保険払ってるんだから使わなくちゃ損!!』ってなっちゃう。
医療機関に行く時間が惜しいので私は市販薬で済ませる派ですが、時間のある高齢者や有給休暇がきちんと取れる会社員だったら当然保険診療使うわよ。
賢いお役人の方々が考える制度ですから素人の思い至らない部分があるのかもしれませんが、医療費抑制のために出来ることはもっともっとあるのではないかしら。
世界に誇る国民皆保険制度が破綻しないよう、国民みんなが自分事で考えなくてはね。