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終わってスッキリ!スクーリング2科目目  情報資源組織演習 (II)  ー司書課程受講物語 (64)ー

『情報資源組織演習II』のスクーリングが終了しました。


先週月・火・水の『情報資源組織演習I』に引き続いて今週の木・金・土。その間1週間で種々の雑用やら何やらをこなしてヘロヘロの状態で突入。


今回の演習は目録について。

目録というのは資料の身代わりとなるものです。

何か資料を探したい時に棚の本をいちいち見に行っていたのでは、なかなか目的の物を見つけられません。

だいたいどこの棚にあるのかの見当もつかないし、同じ著者のものでも別々のところに置いてあったりするわけですから、ぱっと棚に直行して膨大な本の中から目的の本を見つけるのは至難の業。

ですから、本のタイトルや著者・訳者、ページ数・大きさなど、その本の特徴を記したものを検索しやすい形で用意して一カ所にまとめておきましょう…という感じですかね。

今はそのデータがコンピュータで管理されていることが多いですが、ほんの30年くらいまではカードにして専用の引き出しにしまわれていた(らしい)のです。

私も学生の頃に見たことがあるようなないような…という程度の記憶しかなくて、お恥ずかしながらカードを繰って本を探した経験はないんですよね。



まあそんなわけで、誰がどこの図書館に行っても探している資料を見つけることができるよう、一定のルールに沿った目録を用意する必要があります。


そのルールを記したのが『日本目録規則』。その規則に従って、資料の目録を自分で作れるようになるというのが今回の演習の目的です。


『資料』と一口に言っても、様々なタイプのものがあります。著者が1人だったり複数だったり、翻訳書になれば著者名に訳者に挿絵を描いた画家さんの情報もあります。形態にしても紙の本だけではなくて1枚ものの地図やレコード、CDもあります。

出版年だったら初版や再版、ベストセラーともなれば同じ版で何度も刷られていたり、はたまた版も刷も重ねられていたり、その他にもそれぞれの情報の膨大な組み合わせパターンがあるわけです。


もちろん3日間で全て理解できるわけではなくて、基本的にどのような考え方で目録規則が作られていて、盛り込まねばならないことにはどんなことがあるのか。そしてどのようにルールブックを読めば良いのかなど、本当に入口の部分を教わります。

さらに日本の目録規則は、その考え方を1970年代に大きく方向転換しており、1965年版と1987年版という大きく内容の異なるふたつの目録規則が存在しています。

国際的なルールに近いのが1965年版。一方で現在日本のほとんどの図書館で使われているのが1987年版なのですが、その両方の考え方を知っておく必要があるのだそうです。

実践的には当然1987年版をメインに勉強しておけばよいのですが、先生によれば1965年版の考え方を知らずして目録を語れないということのようです。


その理由はいろいろと話してくださいましたが図書館界の当時の事情など複雑なものがあるようなので、興味のある方は調べてみてください。



まず初日は目録の考え方やその歴史について、国際的な流れと日本の流れについての講義が半日。午後からは基本的な形から目録作りを体験していきます。

演習の方法としては、ある本の標題紙(表紙をめくると出てくるタイトルや著者が記されたページ)と奥付一番最後のページにある出版年などが記載してあるページ)のコピーと注意すべきポイント、あとはルールブックのどこを見ればよいのかというアドバイスが与えられます。


記載例などを見ながら自分で作ってみて、そのあと先生の解説。

1965年版と1987年版、両方のルールで作るのですが、似ているところもあれば異なる部分もあるので、頭がこんがらがってチンプンカンプンです。

特に1987年版ではコンピュータ目録に対応させるための区切り記号を使わねばなりません。

記載する様々な事項に対応した/(スラッシュ)や:(コロン)、;(セミコロン)などの記号を、スペースを適切に挟みながら記載するのですが、これがまあタイヘン!


2日目、3日目と授業が進むにつれて、記載する内容がより混みいった資料が例題として登場してくるのです。

これは算数と同じで初歩のルールからの積み重ね。

初日に教わったことが頭に入っていないと本当にワケがわからなくなってしまいます。

正解できた部分も間違った部分も、とにかく先生の解説に必死で耳を傾け一言一句漏らさずノートにメモ。

一日が終わるともうぐったり。帰りの電車の中で復習するエネルギーはなかったので、翌日の行きの電車の中で前日のことを頭の中で整理します。


最終日の5時限目はお決まりの試験。

問題は2題で標題紙と奥付が与えられ、それぞれを1965年版と1987年版のふた通りで目録に仕上げるというもの。

演習の解説の中で、繰り返し繰り返し強調して説明されたことを落ち着いて思い出しながら解答用紙に書いていきます。

ルールブックはもちろん、ノートや配られたプリントなどの資料は全て持ち込みOK。とはいっても見るべき物、コトを忘れてしまうんですよね…


ノートの書き込みを見返しながら自分の答案を何度も見直しました。

分類番号の試験のときと同じく、見直すたびにミス発見。ギリギリまでしつこく見直し、『これで漏れがあればもう仕方ないね』と諦めがついたあたりでほぼ終了時間。

あー、終わった終わった!!!

2科目のスクーリングが終わって、かなり気持ちが軽くなりました。