今回の熊本地震の報道を見ながら、5年前の震災のときの自分は何をしてどのような気持ちで過ごしていただろうかと思い起こしています。
震災の当日、翌日、3日後、1週間後…。
以前にも防災の日に関連して書きましたが、平穏な日常があっという間にひっくり返ってしまう強烈な経験でした。
季節外れなほど寒かった金曜日。
ラジオから流れてきた緊急地震速報。
そしてあの大きな横揺れ。
地面が大きく揺れるというのがどれほど恐ろしく不安なことか。
広い地面が海に浮かぶ小さな船のように頼りない存在になってしまうのですから。
家の中がめちゃくちゃに散乱しているのを目にしたときの落胆、度重なる余震、水や電気がいつ復旧するかわからないストレス。
そんな中で、普段は敬遠しがちな田舎のネットワークのありがたみも感じました。地域のお祭りや町内会で顔見知りの方に井戸水汲ませていただいたり、出荷ができなくなったからと野菜をどっさりいただいたり。
我家は幸い倒壊するような被害はなかったので、水道と電気が復旧した頃から少しづつ日常を取り戻すことができましたが、原発事故のこともあって最初の1〜2ヶ月は緊張していたのでしょうね。かなりあとになってから、久々に生のピアノ演奏を聴いた時にわ〜っと気持ちが緩んで涙がでてきたことがありました。
今回の地震で度々流れる緊急地震速報に接したり、避難している方の様子をテレビで見たりしていると、5年前の自分がそこにいるような気がしてしまいます。
阪神大震災や中越地震など大きな地震を経験された多くの方が、きっと全国で同じような気持ちで過ごされているのではないかと思います。