英語に引き続き、大学入試共通テストへの導入ですったもんだしている国語の記述式問題。
なんで導入しようとしたのか、そもそもの出発点てなんだったのかしら?。
先日もPISAの結果で話題になったように、読解力・思考力の成績が低いのは日本教育の大きな課題らしい。
教育をシフトするにはまず大学入試に取り入れちゃうのが効果的だから共通テストで対応よろしく〜ってことだったのよね。
50万人もの受験生が一斉に参加するテストで思考力や表現力を測る記述式問題って….。
専門家が集まって検討しているんだから、何か突拍子もない方法が出てくるのかと思ったら民間業者まかせでちっとも目新しい案は出ていなかった模様。
採点の質や公平性が担保されるかどうかって言われても、今更何言ってんじゃい。
国語についてはさあ、マークシートでハッキリ白黒つけられる一般教養程度の部分だけを共通テストに任せて、あとは各大学がそれぞれ求める能力を個別に測るってのじゃダメなんでしょうかね。
必要とされている「思考力・判断力・表現力」の定義も私にはよくわからないです。
『読解力』といったって、文学作品を読んで登場人物の気持ちを問うものとテクニカルな文章の中から必要な情報を抜き出すのとでは大違い。
表現力にしても、自分の感情を表出し人に共感してもらうための文章作るのと情報を伝達するための論文的な文章を作るのでは違うんだから、いろいろな力をたった1回の試験でまんべんなく把握できるとも思えないし。
答えのない問いに無理やり答えさせるようなものを一斉テストで測るなんて受験生が可哀想だよ。
しかも2次試験へ向けて共通テストの結果を検証するには自己採点しか頼るものがないわけでしょ。
教育の大きな枠組みを変えようと着手した大学入試改革のはずなのに、結局は目先の試験内容だけをこねくりまわしているだけに見えてしまうこのゴタゴタ。
何のための入試改革なのか、出発点に立ち返って長い目で見た議論をしていただきたいわ。
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