一昨日の夜にNHK総合で放送された『逆転人生』。
怒り、切なさ、感嘆、感謝と…、どう表現してよいのか分かりません。
熱血先生と生徒たちの逆転劇に、前田裕二・朝日奈央が感動!育児放棄された少年、シングルマザーになった17歳。子どもの貧困に立ち向かう大阪・西成高校の挑戦を描く。
親から子への「貧困の連鎖」が問題となっている大阪・西成。この地域の子どもが多く通う府立西成高等学校はいま、学びを守ろうとする先生たちの取り組みが熱い注目を集め...
困難な家庭環境におかれた子供たちの貧困の連鎖を断ち切るため「反貧困学習」を始めた大阪府立西成高校の取り組みがテーマでした。
こんな環境に置かれている子供たちがいることへの怒りと憤り。
つい彼らの親を責めたくなってしまいますが、親自身も問題を抱えて生きているのですから問題は根深い。
深刻な教育困難校だったこの公立高校で立ち上がったプロジェクトは、生徒自らが貧困と向き合いそこから抜け出すための具体的な方法を学ぶ特別授業でした。
家庭のことまで首を突っ込むのではなく、とにかく生徒が自立して生きていくための教育。
文字通り『親に捨てられた』男子生徒、17才でシングルマザーとなり保育園に赤ちゃんを預けながら高校に通う女子生徒。
彼らが高校を辞めることなく自分の力で生きていけるようにと、先生方が東奔西走しあらゆるサポートを行います。
特別授業ではブラック企業との闘い方やセーフティーネットの制度についての知識など、社会で自分を守る方法をともに学ぶのです。
授業は生徒達にとって身近かつ切実な問題を取りあげた具体的なものです。教室で課題に取り組む生徒達の真剣な眼差しがとても印象的でした。
西成高校の先生方には『よくぞそこまで…』と本当に頭の下がる思いですが、逆にこれほどの大仕事を先生方の熱意と努力だけに頼っていて良いのかと感じます。
全国には同じような子供たちが大勢いるのですから『たまたまこのようなサポートを得られてラッキーだった』で済ませるわけにはいきません。
高校生で妊娠すると「退学にさせられて」しまうか自ら諦めて退学するケースがほとんど。そのような状況に陥る子は家庭環境にも問題があることが多く親のサポートを得ることも難しい。
幼い子を抱えた10代の女の子を何のサポートもなく社会に放り出すような国って悲しくないですか?
なんだかね、自分は何も出来ないけれど、というか何も出来ないだけに放送を見ながら『んも〜、国は何やってるの!!!!!!』と思ってしまったのでした。
もちろん何もやっていないわけではないでしょうが…。
こういう制度って、本人が気がついて申請しないと受けられないのがとっても残念。
困難の渦中にある人、しかも子どもが自らここにはたどり着けるとはあまり思えないからね。
貧困や虐待の問題でプッシュ型支援は難しいのかしら。
本当に必要としている人になかなか届かないのがもどかしい。
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