返却期限に追われている本をようやく全部読み終わったところなので、読書記録が続きます。
このタイトルはルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)の言葉から。
弁護士を経て27年間連邦最高裁判事を務めたアメリカの女性で、1年前に87歳で亡くなっています。
女性やマイノリティーのためにたたかった活躍の様子は『RBG 最強の85才』というドキュメンタリー映画にもなっています。
ルース・ベイダー・ギンズバーグ(wikipedia)
というわけで、タイトルを見ただけでもフェミニズム感がビンビンに伝わってきます。
このテのジャンルなのに上野先生の名前が入ってないな…と思ったら、副題は『メディアは女たちの声を届けているか』。
フェミニズムそのものではなく、ジャーナリズムにおける女性・マイノリティの扱いに焦点を当てているようです。
執筆陣の年齢もほとんどが50歳代以下なので、上野先生よりひとまわり以上年下の私と近い年齢の方々ばかり。
そのせいか、登場する話題も#MeTooや#KuToo運動、報道機関でのセクハラ、次々と起きるCMの炎状など比較的記憶に新しい話題が中心。
正直なところちょっと疲れました。
どなたの論考もすごく正しくて大切な問題的なのだけれど、正しすぎて…。
冷静な分析のみなら「ふむふむ」と心穏やかに読んでいられるのですが、自分の経験を一般化して正しさを声高に語られるのはどうも苦手。
9人の中で共感を持って穏やかに気持ちで読めたのは、治部れんげさんと田中東子さん。
コラム的にはさまっている3つの特別対談が面白かったです。対談の相手は3つとも男性なのよ。
ひとりはミッツ・マングローブさん。
二人目はダイバーシティへの取り組みが日本企業の中ではトップという損保ジャパン日本興亜の取締役である伊東正仁さん。
三人目がフリーライターの武田砂鉄さん。
伊東さんとの対談は大変興味深く、企業にとってダイバーシティー戦略が重要な理由を大変わかりやすく説明しています。
この本を読んでいる最中、偶然このようなニュースが目に入りなるほどと思いました。
企業のトップが本気で重要戦略と考えているのか、それとも世間で騒がれているからとりあえずお題目として掲げているだけかの意識の差が、企業全体の空気に現れるのだなあと感じます。
また武田砂鉄さんとの対談では、男性側からの見解を知ることができてスッキリ。女性目線の声高な主張ばかりだと、なんとなくむずむずと居心地が悪くなってくるんだよね。
自分は女性の立場でありながら、なんとなく「フェミニズムってコワい」って思ちゃって全面的に共感・応援!!という気持ちになれないの。
武田さんの著作・発言に触れたことが今までなかったのですが、言葉のチョイスや発言のバランス感は好きかも。
ここ数日のブログは読書の記録続きとなってしまいましたが、ようやく積ん読本が読了&記録終了。
図書館がコロナ休館中なのをよいことに返却期限を過ぎまくっていて心苦しかった〜。今日は返却ポストに入れてきまーす。
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