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大人の勉強のための教科書、ってか辞典? 圧巻の1冊



大仰なタイトルにビビりつつも、一時期かなり話題になったので恐る恐る予約を入れてあった本。


多分1年以上かかったと思うのだけれどようやく順番がまわってきました。私のうしろにもまだまだ予約待ち多数でその人気ぶりにビックリです。




まずはその厚さにビックリ。


その次に、内容にビックリ。


このような心構えがあれば、薄い本1冊読むだけでも多くの学びが自分の中に定着するのだろうなあと、それこそ学ぶところが多いにある本でした。


うすらぼんやりと『無知をなんとかしたい』『何かを学びたい』と思っても何から手をつけたらよいのかわからない〜と思う私のような人から、具体的に学びたいジャンルは決まっていてもモチベーションが保てなかったり、体系的に自分の中に積み重ねていく方法がわからないケースまで、様々なタイプの『学びの壁』に寄り添ってくれるありがたーい指南書。




学生のころはサボることばかり考えていたのに、人生も半分を過ぎた頃から自分の無知さに愕然とすることが多くてね。『なんで若い頃にもっと勉強しておかなかったのよ(殴)!』と思うことが多いです。


興味の赴くままに脈絡なく本を読んでみたりしてみても、まとまった知識が身につく実感が得られないのは『学ぶ』という意識がないからなんだなあと納得。


なんとなくでも良いのでまずはテーマを絞り、その分野で定評のある教科書的な本(岩波のような大手出版社が出している「◯◯講座」シリーズのや大学生の教科書として使われるもの)を読んでみること。次に引用・紹介されている参考文献を頼りに深く掘り下げたり横へ広げていくこと。


うーん、なるほど。




そういえば、図書館の世界に興味を持ったときはそうやって足を踏み入れていったのではなかったっけ?  と10年近く昔のことを懐かしく思い出しました。

    司書資格を取得するにはどんな勉強をするのかしらと、ある大学のシラバスに記載されてい…

まずは「概論」と銘打ったものを読み、次にその本の各章のテーマに関する教科書へ手を広げ、最終的には資格が取れるところまで足を踏み入れてしまったわけですが、 大人になってから何かを体系的に学ぶってほんっっっっっとうに大変でした。


最終的には短大の司書コースを受講したわけですが、レポートだテストだスクーリングだとぎうぎうに追い立てられたからなんとか終了できたけど、独学で同じことを身につけることは意思の弱い私には到底ムリだったわね。


その『独学』という海を航海しているこの本の著者「読書猿」さんてどんな方なんでしょうね。サラリーマン生活をしながら学び続けるそのエネルギー(しかも分野が多岐にわたっているのよ)ももちろんなのだけど、披露されている方法がドドンと正攻法で『実はどこかの大学の研究者かなんかじゃないの?』って思わされるほど。




驚いたのは「学びの資料」について書かれた第2部。まず【知りたいことを発見する】ためにNDCについて言及。


次に資料を探すためにはお手軽にググるのではなく文献にあたること、と文献検索の方法を紹介。


そして各種レファレンスツールの紹介のパートは図書館司書さんのお仕事そのものに言及していて、NDC〜文献検索〜レファレンスツール…とまさにレファレンスサービスの教科書。これらも【図書館学】分野の学びで得たものなんだろうなあと想像します。


司書資格の勉強をしていた当時、レファレンスサービス演習『情報サービス演習』(レファレンスサービスの実習だけど講座名が違っていたので訂正)のスクーリングでぎゅうぎゅうに絞られた実習の内容が網羅されているの。かなりのページ数が割かれている資料の探し方解説を読みながら、当時あんなに苦労して詰め込んだ自分の記憶がすっかり飛んでいることに気付かされてトホホな気分です。




他にも読書技術や思考の訓練、記憶術や記録術まで、【学ぶ】ための技法がふんだんに紹介された学びの教科書。最後の章には国語・英語・数学を例に、筆者が実行している具体的な手順が紹介されています。


突飛でキャッチーなノウハウ本ではなく地道な正攻法ばかりだけれど、ここに書かれているような勉強を継続することができれば知の巨人になれること間違いなしですわよ。


ワタクシはこれを読んだだけでもうお腹いっぱいですが(^^;)





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コメント

  1. グリコール・グリコ より:

    こんばんわ、『痴の巨人&大人になり損ってるシニア』のグリコです。(滝汗)
    面白そうな本ですね。
    私も思います、もっと勉強しておけばよかったって。(汗)
    いつも思うのですが、LEE様の学びたいエネルギーって素晴らしいなって。
    老眼が進んで読書がかなり億劫になってきました。
    こんな筈では、、と思うほど集中力もなくなってきました。
    だからそのエネルギーがあるうちに手当たり次第に飛びついた方が良いかと。。
    そして思うのがやっぱり基礎の土台は大切。
    今頃土壌改良しても耕しようがないほど荒地の脳みその自分が、、無念じゃ。

    • LEE より:

      おはようございます、グリコ様

      分厚さは辞典並みですが文字大きめ行間広め、イラストや図が豊富、文体ほんわかなので、内容の濃さの割には気楽に読める本でした。
      とはいえ隅から隅まで読む気力はないので、目次とまえがき&あとがき読んで本文は拾い読み…だから身につかないのよね。ふふふ。

      グリコ様の新シリーズ開始にちむどんどんしていますよ〜。
      敷居の高い日本の伝統文化の世界に飛び込んだ勇気、素晴らしいです!
      これからお道具やらお着物の沼が登場するのでしょうか?気になる気になる。
      私にはあまりにも縁遠い世界なので、ブログでお稽古の様子を拝見しながら疑似体験。
      今後の展開を楽しみにしていまーす(^^)。