最近読んだ本のメモ
水戸学に関する本が戦後のGHQによる焚書対象になっていたということを知りませんでした。水戸学や幕末の水戸に関する歴史について知ろうとすると、もやもや〜っと迷路に迷い込んでしまうような印象をずっと持っていたのですが、水戸近隣ではその辺りの話題にどうもタブー感があったり、分かりやすい解説に出会えないのはそういった背景があるからなのでしょうかね。
小学校などで茨城の先人たちについて学ぼうとすると、水戸光圀や斉昭・藤田東湖・会沢正志斎・武田耕雲斎などの名前が必ず出てきますが、結局何をした人なの?どう偉いの?という子どもの素朴な疑問に分かり易い答えはなかなか得られないんです。
幕末の悲しい歴史に触れることなく『歴史の街水戸』に誇りを持てと子どもに教えるのは無理があると思うのですが、学校で郷土の歴史として取り上げる割りには奥歯に物がはさまったような話で終わってしまうのは日教組的事情???。
朝井まかてさんの小説『恋歌』を読んだときに、とても分かり易く幕末の水戸の空気が描かれていて面白かったので、その背景について詳しく知りたいと思いながらも『水戸学』でつまずいてしまった過去がある私。この本はその理解の助けになるかなあと思いながら読んでみたものの、やはり難しかったです。
そもそもGHQが『水戸学』をそんなに目の敵にした理由を知りたくて借りてきたので、そういったことには全く触れられておらず期待はずれだったというのもありますが…。
もっとわかりやす〜く書かれた本ないかなあ…。
こちらは『聞く力』の続編。阿川佐和子さんて好きなんです。才媛にもかかわらず檀ふみさんのような『いかにも』な雰囲気がなくてとっても親しみやすいですよね。人の話を素直に面白がって聴けることと、教養に裏打ちされた的確な質問力が素晴らしいなあと思います。
そんな聞き上手な阿川さんが見聞した実例を挙げながら、『叱る・叱られる』について語っているエッセイです。『なるほどね〜』と思わされる話がたくさんあって睡眠のお供に丁度よい読み物でした。