読書週間中の11/6(日)、市内にある県立図書館では『いばらき読書フェスティバル』が開催されました。その中で『本のお医者さん(本の修理体験教室)』というイベントがあったので参加してきましたよ。
修理したい本を2冊まで持ち込めて、図書館で修理ボランティアをしている方から直接修理の仕方を教えてもらえるという趣向です。
読みきかせボランティアをしている小学校の傷んだ本を見かけるたびに『少しでも直せたらな〜』思っていたので、この機会に修理のことを教えてもらおうと小学校の図書室から壊れた本を2冊ほどお借りしてありました。
一冊は『100かいだてのいえ』という絵本。
中身と表紙がノドのところでバックリ割れているのと、本棚から取出す時に力のかかる背の上部が剥けてしまっている状態。綴じ糸も少し緩んでいて中のページがグラグラしています。
もう一冊は『かいけつゾロリ』シリーズの一冊。こちらも表紙と中身がバリッとはがれてページも数枚パラパラとはずれています。頻繁に指の力がかかる背の上部が剥けてしまっているのも絵本と同じ。
さらには外れたページをセロテープで貼り合わせたところが5ページくらいあるので、これもはがさなくてはなりません。
どちらの本もあまりに酷い状態なので、初心者の私がチャレンジするには難しすぎるのでは?と思ったのですが、小学校の図書担当の先生が『どちらも人気がある本なので、これが直るとうれしいわ〜♪』とおっしゃっていたので、ドキドキしながら『お医者さん』に持ち込みました。
担当してくれたボランティアさんは『これくらいならいい方よ〜。人気の児童書はすぐ傷むからね』と言いながら本をチェック。
【以下、私の覚え書きです。修理前と最中の写真がないのが残念!】
まずは絵本から。
ノドをきれいに壊して表紙と中身を完全に外します。
中身が外れて表紙だけになったところで、表紙についている見返し紙を丁寧にはがしていきます。見返し紙を破かないようにゆっくりそおっと。寒冷紗の幅だけ剥がれたら古い寒冷紗を剥がします。
一方で、中身の方は緩んだ部分に糊を入れて糸ごと固めておきます。糊を入れた部分は、はみ出した余分な糊でページを傷めないようにブッカーの裏紙を挟んでおくのを忘れずに。
次に中身の背(ページが束になっている方)にハケで糊を塗り、新しい寒冷紗(もともとついていたものと同じサイズに切っておく)を貼りつけます
中の綴じ糸が少し緩んでいたので、寒冷紗を貼付けた上から糸でかがって下さいました。太めの布団針のような針に刺繍糸3本どりで。かなり力のいる作業です。
次は、中身の束の背に寒冷紗が羽のようについている状態のものを広げた表紙に貼付けていきます。
(中身と表紙をはずした時点で、背の上部の剥けているところを直しておいたんだった。バラけているボール紙をめくるようにしながら竹串で糊をつけて固め、一枚の厚紙の状態に戻しておきます。)
広げた表紙の中央(背がくっつく幅)に糊をぬり、位置がずれないように中身を置きます。裏表紙と中身がずれないようにクリップで仮止めし(今回は一緒に行った上の子に持っていてもらいました)、見返し紙をめくったところにハケで糊を塗り寒冷紗の羽を貼ります。さらにその寒冷紗の上から糊をつけて見返し紙をそっと戻します
反対側も同様に作業しノドの部分がずれないように丁寧に本を閉じて目玉クリップでミゾ部分を挟んで固定し、丸一日乾燥させたら出来上がり。
クリップをはずして開いてみたところ。きれいにくっついています。
『乾燥したらノドのところに貼ってね』とブルーのノド布テープをいただいたので、2日後に貼ってみたのがこちらの写真です。補修した背を補強するためのブッカーも下さったので、それも貼ってみました。
ボロッボロだった絵本が見違えるようにきれいになりました。
長くなってしまったので、もう一冊についてはまた改めて書くことにします。
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