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他人の子育てを仕事にしている心理学者の子育て論【読書メモ】


著者自身がまえがきの中で『戦後の日本人にとってはかなり手厳しい内容』と断りを入れているように、若いパパママからはかなり反発がありそうな内容。


といっても、アラフィフ世代にはあたりまえのことばかり。自分が戦前生まれの親にそのように育てられてきましたからね。

ダメなものはダメ!だったし。
家庭の主導権は常に親が握っている。うちは母親主権でした。
友だちによくないことをして帰ってきたと知ったら、首根っこつかまえて謝りに行かされたり。

人様の前でダダを捏ねるなんてみっともないこと、それこそ親が怖くて出来ませんでしたしね。

そして自分もほぼそのように子どもたちを育ててきたつもりです。ただ、私が子育てを始めた頃は『褒めて育てる』『子どもの心に寄り添う』が過剰に喧伝された時代で、自分のしていることが間違っているのかと悩むこともしばしばでした。

著者の実践を読んでいると、他人の子どもに対してだから出来るのよ、と思わないでもありませんが、基本的な考え方は尤もだと思わされます。

多くの親たちにとって、一貫した厳しさであたることが難しいのは『自分の子ども』だからなんですよね。子育ては毎日毎日24時間の作業。こちらの精神状態や健康状態も、子どもの行動の背景も日によって異なっているわけで、常にデジタルライクな態度を取るのはなかなか難しい。

スーパーや遊園地で子どもがキーキーとダダを捏ねるのだって、本当に何かを手に入れたいだけでなく、一日遊んで疲れていて感情の抑制が利かなくなっているだけだったり、よその子に対する子どもなりの見栄だったり、はたまた親を試している場合だってあるんです。

そこを完全に無視して「ダメなものはダメ』だけで冷たく突っぱねてしまうことが良いのか?ということを親は迷うんですよね。

そんな時期を通り過ぎたオバチャンからすると、若い親御さんたちの子育てを目にして『あ〜〜…』と残念に思うこともしばしばで、老婆心がムクムク湧いてくるのを押さえられません。

疲れて感情の抑制が利かなくなっている子に懇々と言い聞かせている親御さんの姿を見ると『さっさと抱っこして帰った方がいいんじゃないの?』と思いますし、親を試している子に根負けして『じゃあ今日は特別よ』なんて言っているのを聞くと『嗚呼、次はもっと派手にゴネるよ…』なんて思っちゃったりね。

『いちいち言いきかせている場合じゃないよね〜』というときはそりあえず『ダメなものはダメ』でその場を離れ、家に帰って親子ともに気持ちを切り替えてからゆっくり話をするのがいいと私は思っています。親も頭に血が上っていると収集つかなくなっちゃうしね。


大人が子どもにおもねることが、世の中をおかしくしていると感じるのよね。お子様たちにいかにご機嫌良く過ごしていただくかばかりに気を取られて、大人が振り回されてしまうのはよくないよね。

子どもがキャアーキャー言いながらスーパーや図書館の中を走り回っているのに『ほら〜、だめでしょ〜』なんて悠長に言っている親御さんを見るとね、もう目が点々ですよ。そういう育て方をされているこどもは『人前では怒られない』とちゃんと理解しているので、ちっとも態度が変わりませんからね。

こういう本というのは、読んで欲しい人には読まれないし、興味を持って読み、それに納得するような人には必要がないものなのよね。残念だけど。