小学校のよみきかせ用に選ぶ本はほとんどが絵本です。
その中でも、季節やこどもたちの成長の節目に合わせた内容の『ものがたり』系がほとんどで、サイエンス系のものを選ぶ機会はあまりありません。
一度だけ高学年向けの課題図書になっていたこちら↓の本を取り上げたことがあります。
5年生のクラスだったのですが、予想以上の反応のよさに驚いたものです。
それ以来、なるべくこういうサイエンス系の本を取り上げたいなあと心がけてはいるのですが、なかなか選ぶのがむずかしくて…。そういえば1年生にだんごむしの本を読んだのもその流れでした。
もう一冊、『よみきかせにどうかな?の本【3・4年生】』リストに入れてあるこちらの本もサイエンス系ですね。
そのほかちょっと哲学風味ですが、ヨシタケさんのこの2冊も私の中ではサイエンス系扱いです(笑)
図鑑風の絵本だと絵が細かかったり、話に流れがなくて解説風になってしまいのでよみきかせにはちょっとねえ…。
なんていうことをつらつらと思っていると、こんなものを見つけました。
理化学研究所の素敵な試み『科学道100冊』。
2017年の2月頃から開催されていたようですが、まったく知りませんでした〜。
そしてそのジュニア版が11月から始まったそうです。
科学道100冊フェア
「知りたい!」という科学者の好奇心が、
社会や暮らしを豊かにしてきました。
科学の面白さを伝える100冊の本。
あなたの「知りたい!」が、
きっと次の未来をつくります。理化学研究所と株式会社編集工学研究所は、科学の面白さ、深さ、広さが伝わる“科学道100冊“を選書し、「科学道100冊フェア」を2017年2月より順次全国の書店および図書館で開催してきました(現在も一部書店、図書館で実施中)。
そして2017年10月から新たに「科学道100冊フェア ジュニア」を開催します!こちらも全国の書店および図書館で開催致します。
特設webサイトには参加団体のリストがあり、我家の近所では東海村立図書館がリストに掲載されていました。展示期間は不明。
あと、11/18日付けのツイッターにリブロひたちなか店で始まったとありますね。
100冊のリストはwebサイト上でも見られます。
最初の100冊のリストはこちら。
ジュニア向け100冊はこちら。
そのほかに、開催団体に配布されているブックレットのpdfがこちらからダウンロードできるようになっています。
最初の100冊では
・ はじまりは疑問
・ 果てしない収集
・ 導かれたルール
・ めくるめく失敗
・ まるで魔法
・ 未来のはじまり
という6つのテーマに沿って選書されていて、研究者がどのような思考の流れで研究をすすめているのかを追体験するような構成なんですね。
リストを見ていると、絵本・児童書・一般書の区別なく選書されているのが面白いなあと思いました。
一方ジュニア版はこんな感じ
・ ふしぎがいっぱい
・ とことん集める
・ 世界のヒミツ
・ ふみだせ冒険
・ まほうの発明
・ ひろがる未来
こちらも6つのテーマに分けられていて、こどもにわかりやすい言葉に変えてはありますが、リスト構成の基本的な考えは同じなんですね。
選ばれている本はもちろん全て児童書。
こういうリストはうれしいね。
こどもたちの中に『本を読む』=『物語や小説を読む』という強固な図式が出来上がっていて、いつも残念に感じるところなんです。
『文字ばっかりだから本は嫌い』という子でも、図鑑やアート系の本を一緒に手にとると喜んで食いつくんですよ。だからきっとこんなリストに沿った本を並べてあげたら喜ぶ子が大勢いると思うのよね。
理研頑張れ!