ボランティアで小学校のよみきかせ活動に参加しています。
基本的に児童の保護者で活動しているので、お子さんが卒業するとお母さんも活動終了です。例年、新年度には学校を通して参加者の募集お便りを配布したり、個人的に声をかけたりすることで、毎年メンバーの入れ替わりがありながらもトータルの人数はそれほど変わりませんでした。
それが数年前から参加者が集まりにくくなってきたのです。
フルタイムで働く方の増加や年下の兄弟の幼稚園送迎時間が重なったりと、なかなか参加しづらい状況があるのも理解できるのですがが、このままでは活動の規模を縮小せざるを得ない感じです。
年に1〜2回だけでもよいので参加してみませんか?と声をかけてもあまり良い反応が得られません。中には『人前で読むなんてとてもとても〜』とか『私にはムリムリ!』などの言葉の裏側には「ソンナコトヤッテナンニナルノ?アマリガッコウノコトニカカワリタクナイワ」という雰囲気を感じることもあるので、そのような時には静かに引き下がります。
なんとなく感じるのは、保護者世代が本とのかかわり合いにあまり興味を持たなくなっていることでしょうか。メンバーが多かった頃は「こどもに本と触れ合うチャンスを増やしたい」という雰囲気が学校・保護者全体に強かった気がします。そしてそのような気持ちを持った参加年数の長い人たちが、ここ2〜3年でほぼ卒業してしまったのです。
スポーツ系の習い事や塾への関心はかなり高く、時間的経済的に無理してでも通わせている方が多い一方で、こどもと本・読書の話題で盛り上がれるお母さん達が周りに少なくなっているのがとても寂しく、また危機感を感じます。
私自身は、活字や絵の世界で『想像の翼(花子とアン風に)』を広げ自分ひとりの世界に浸る時間がとても大切だと思っています。ところが時代的な傾向なのか、効果が目に見えにくい、または重要性をハッキリわかりやすく語りづらい分野というのはどうも立場が弱いようで。
ひと昔前に「よみきかせ(よみがたり)」ということばが随分取りざたされた時期があったように記憶しているのですが、その流行が去ってしまったということなのでしょうかね。